一緒です ページ25
光視点
花子に天冠(死者が頭につけるヤツ)をつけられた。
なんでも、境界の祭りは参加側も主催側の怪異だから、生きた人間が紛れ込んでるとバレたらめんどくさいことになるんだと。
だから天冠をつけて怪異のフリをするらしい。
「ヤシロも来たら付けるように言わないと。そろそろくるはずだけど…」
花子がそう言ったとき、後ろから足音が聞こえてきた。
「花子くん！源くん！」
「あ、ウワサをしたら…」
「色々あって時間かかっちゃった。お待たせ！」
後ろを振り向けば、洒落込んだ先輩が。
でもその先輩がなんか大変そう……？
「えと、先輩だいじょぶっs((ほらAちゃん！はやく出てきて！
A…！？」
「あんた今更なにうじうじしてんのよ！さっさと行きなさい！！」
「きゃっ！」
少しイラついた感じの狐野郎がどんっと何かに体当たりすると、そいつは出てきた。
Aだ。
「おおっ！？」
いきなり飛び出してきたAが、オレに、勢いそのまま飛びついてきた。
「っ！？」
通り過ぎると思ったら、しっかりと重みがある。
「え？え？？…あっ、ごめんね！なんか、わたしもわかんなくて………さては、ヤコさん！？」
ダイブしてきたかと思ったら、バッと後ろを振り向き睨みつける。
本人は気付いていないだろうけど、全く怖くない。
忙しいやつだ。
それにAも洒落込んでいる。
深緑色の髪は編み込まれていて、群青色に朝顔の模様がある着物を着ている。
なんというか…綺麗だ。
…儚い。
「A……！！」
「ひゃっ…！？」
小さくAが驚きの声をあげる。
オレが抱きしめたから。
ふわふわした声、照れた顔、オレよりも頭一つ分小さな体。
間違いない。Aだ。
……体温は、ないけれど。
「こっ、光くん、恥ずかしいから、みんな見てるからっやめて？」
そっぽを向いて、目を回しながら言うAはすごく愛らしい。
「……嫌だ」
「えっ！？」
もう少し、もう少しだけ、そんな気持ちを込めて、さらに強くぎゅっと抱きしめる。
「はじゅっ！？こっ、こここここここっ、光くんどしたの…？」
……なんか初めてあったときにもこんなだったよな。
「……ごめんな」
「？」
ぱっと手を離すと、未だハテナマークを浮かべたAの頭を優しくなでた。
「みんな準備できた？」
「それじゃ、お祭りに行くぞー！」
「「「「おー！」」」」
……Aが怪異のフリをしてないのに、チクリと心が痛んだのは、
きっと気のせいだ。
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我妻 凛生 - やっぱり、この作品神 花琉Ｖ||さんも神 光くんも神 (2020年12月17日 11時) (
レス) id: 2cf38c9a15 (このIDを非表示/違反報告)
花琉�� - お茶と夏さん» そ、そんな嬉しいです…！ありがとうございます！更新停止状態でほんとすみません…ありがとうございます…！ (2020年8月6日 16時) (レス) id: 6e5e2b8cef (このIDを非表示/違反報告)
お茶と夏 - ぎゃああああああ！！！其の一から一気読みさせていただきましたッめっちゃすごいです！！（語彙力）あれ、目から涙が… これからも無理せず頑張ってください！ひそかに応援させていただきます(^▽^)/ (2020年7月14日 18時) (レス) id: eaec31ac14 (このIDを非表示/違反報告)
花琉�� - さくらみるくさん» 待って、優しすぎて泣いた()お久しぶりです…！ずっと更新停止状態でごめんね、頑張るね…！ (2020年6月27日 13時) (レス) id: feeba1fe32 (このIDを非表示/違反報告)
さくらみるく - え、え、え、待っていつの間にか更新されてる？！お久しぶり、さくらです〜ヾ(＾v＾)k ついにエソラゴト編かぁ〜……更新、無理せず頑張ってね。私はいつでも花琉ちゃんの味方だよ〜。 (2020年6月20日 13時) (レス) id: cab58be921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花琉 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a1129/
作成日時：2019年11月17日 22時
