キミのため。【千切豹馬】 (ページ1)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:352 hit

[ “完璧”な朝 ] ページ1

時刻はAM07:00

苦手だった休日の起床も、今ではアラームの音ですぐに目が覚めるようになった

最初はアラームの音で隣で寝ている彼を起こしてしまうかもしれないと思っていたけど、ちょっとやそっとじゃ起きない彼に今では感謝している……その分起こすのは大変だけど

彼を起こさないようベッドから出て洗面と着替えを済ませる
8:00に彼を起こすまでに朝ごはんの準備と、ある程度の化粧を済ませる。それが日課になっている

すっぴんなんて一年以上付き合ってればもちろんみられては居るけど、朝起きた時にすっぴんよりはある程度ナチュラルにメイクが終わっていた方が見栄えがいいと思っていた

気分屋な彼のために朝食には洋食と和食両方用意して、起きた時にその時の気分で選んでもらう。選ばれなかった方を私が食べる。
食にこだわりはそこまでないので私は残ったものでいい

全て用意を終えて時刻は7:56。今日も“完璧”だ。

ベッドルームのドアを開ければ、ぐっすりと寝てる彼。
本当に顔が整ってて綺麗で、かっこいい。
今日もこの人と居られることが私の幸せだった。
こんな素敵な人と居るために、“完璧”な自分でいたい。

「千切くん、起きて。」

「んー…」

体を軽く揺すりながら名前を呼べば
目を瞑ったまま返答はしてくれる

「またご飯さめちゃうってばー。
今日はどっちにする？」

「ん、わしょく……おきる…」

「分かった、白米盛るからすぐ来てね」

定期的に自分は彼の母親かと思うこともある。彼は末っ子だし私にも弟がいるから自然と姉ムーブしてしまっているのかもしれない。

おきると言ったらのそのそと起きてはくるので、食卓にご飯と味噌汁も並べておいた。

「……おは」

「おはよう」

いつ見ても眠たそうにあくびしたままのそのそとダイニングにくる千切くんが可愛くてにこにこしてしまう。ただ心配なのは、朝いつもこんな状態で明日からの海外遠征は大丈夫なのか。