44話 穏便に ページ46
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テ「待て女。私は姫様に用があるのだ…私の部下が貴様に用があると言っている」
威圧を与える声に振り返る
眉間に皺を寄せたテジュンとその斜め後ろでニヤリと笑うルシア
嫌な予感……
『姫様……陛下の方へ早く』
ヨ「……うん」
パタパタと走っていく姫様を確認し、壁に寄りかかって腕を組んだ
テ「……女とは思えぬ下品さ。今日の会議も抜け出して…なんという奴だ」
『テジュン様にそう言われるとは光栄な事だ。昼間から女を口説く様なお方にね』
テ「貴様……戦部族の出の癖に『そのお陰であんたらは戦わずして過ごしてんだ。感謝しな』……!ふざけるな!」
掴みかかろうと伸びてきた手を払う
こんな手で私に触れるな
何も出来ない弱虫の癖していばり散らす
王様以上に嫌いだ
『御用はそれだけ?なら私には鍛錬が有るので。……失礼』
テジュンに背を向け、歩き出す
胸糞悪い、早く帰りたい
廊下の突き当たりでクルリと曲がった
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テ「愚かな女だ」
ふと、背後から低い声が聞こえバッと振り返った
その瞬間右手に鈍い痛みが走り、槍を落とした
『な!?……いっ!』
背後から肩を強く押され、床に組み敷かれた
後手を捻り上げられ、身をよじる
……気が付かなかった!?
テ「陛下お気に入りの女武人も流石に一流の武人には敵わぬだろう」
眼球を動かし、何とか周りを見回す
3人…嫌4人か
『……ズルいわね…1対4なんて卑怯よ!!……っ!』
ル「何とでも言うがいいエース嬢」
髪を引っ張られて、ルシアと目があった
此奴……根に持ってやがる
キッと睨むと彼奴は不敵に笑った
ル「おや、こんな状況でも反抗するか……いい度胸だ」
そのまま髪を引かれ、立たされた
両腕は後ろに取られたまま
槍は転がされて5mは離れてる
後ろの武人に踵蹴りして……逃げ切れるかどうか…
ル「…私には生憎女性をいたぶる趣味はないのでね……穏便に済ませたい」
『この状況で穏便にと言う精神を疑うわ』
ル「まだ軽口を……気にいった」
グッと顎を掴まれ、顔が近づいた
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コロコロオムレツ - お久しぶりです。更新再開していこうとおもいます! (2020年2月26日 18時) (レス) id: cf7760df5c (このIDを非表示/違反報告)
蘇芳(プロフ) - 夢主ちゃんとハクとの絡みが好きです!更新お待ちしております。頑張ってください! (2019年12月22日 0時) (レス) id: ec6c109e68 (このIDを非表示/違反報告)
コロコロオムレツ - こんなに沢山のコメント……!嬉しい限りです!ただ、受験勉強もあり、ペースは遅いと思います。けど!まだまだ続き書きますのでこれからもよろしくお願いします!!! (2019年8月8日 0時) (レス) id: 1f0616d418 (このIDを非表示/違反報告)
Rex(プロフ) - 主人公とハクとの絡みがとっても大好きです!!是非とも完結まで書いて頂きたいと思いました!!更新を楽しみに待ってます(^^) (2019年8月7日 16時) (レス) id: 8ecca9012c (このIDを非表示/違反報告)
羽琉(プロフ) - 更新待ってます!! (2019年6月21日 21時) (レス) id: d4a111688e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コロコロオムレツ | 作成日時:2019年5月5日 16時