境界青春 (ページ7)

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『家に泊めて』

「は…どうしてだ」

『だって…魂子さんに頼まれて来たのよ？
現世に家があるわけないじゃない。』

有無を言わせぬ威圧をかけながら首を竦めながら横に振るとりんねは観念したようにため息をついた

「仕方ない、泊めてはやるけど…金はないからな」

『お金は心配してないわよ？心配なのは、寝床くらいね、』

「あぁ…」

りんねのじろ、という視線に悪びれる様子もなく間接的に"貧乏"と言った恋宵は顎に手を添えて考えるそぶりを見せた

「りんね様！ただいま帰りました…っくしゅん！」

『あら、貴方が六文ちゃんね。』

「あっ、恋宵様ですね！魂子様から聞きましたよ」

六文が帰宅し、恋宵が慣れた様子でにっこり、と笑うと六文も礼儀正しく頭をペコ、と下げた

「っくしゅん！」

「風邪か？」

「へっくしょん、大した事、ありませんから！くしゅん！」

六文は風邪をひいているのか、くしゃみが止まらずにいるが本人は大丈夫だと言い張るのであまり触れなかった

「六文、今日から恋宵を泊める事になった。
悪いが寝るときは我慢してくれ」

『ごめんね』

「いえいえ！くしゅん、暖かくなるので、くしゅ、ありがたいくらいです！」

六文はにこにこ、と顔を真っ赤にしながら言い、その後疲れているのか恋宵の膝に乗り、寝てしまった