君は頑固姫 ページ24
暗闇から足音が響く。そして姿を現したのはAだった。
「Aちゃん!?
何故ここに…。」
「異能特務課に向かう時、ドストエフスキーが現れ、そこを夏目様に助けて頂きました。」
「そうか…。だが何故Aを…。」
「娘の異能で、御前等のウィルスを娘の身体に移す。」
「なっ、」
その言葉に絶句した。森と福澤は直ぐに反対の声を上げたが、夏目の「五月蝿いわ!」と云う一声で黙る。
「儂も勿論反対した。じゃが頑固な娘での。やるの一点張りじゃ。」
「異能を使えば二人のウィルスを私の体に移すことが出来ます。私は既にウィルスを持っています。三人動けないよりウィルスを私に移せば、お二人は動けます。
その方が効率的です。」
「娘の云うことは残念ながら理に叶っている。
じゃが、三人分のウィルスを体に宿すわけじゃ。持っても八時間が限度じゃろう。」
「然し、」
「いいですか? お二人が動けぬ今、探偵社とマフィアが戦っています。このままでは死人が出ます。
そしてお二人で死闘を繰り返しても、森医師が死んでも社長が死んでも、部下は誰一人納得しません。急激な兵力の偏りに街は崩壊します。
誰一人犠牲を出さないためにはこの作戦が一番有効です。」
首を縦に振らない福澤と森にAの限界値が振り切れた。
「何を渋ってるんですか。貴方達本当に長なんですか。私を含めた三人は云うならばポンコツなんです。空き瓶よりも役に立たないんです。
私がお二人を信じて云っているのですから、いいから早く解ったって云えばいいんですよ!! 」
Aの捲し立てる言葉に福澤と森は縮こまる。そしてその様子を見た花袋は絶句して、夏目は大口を開けて笑った。
「中々肝が座った娘だじゃのう!気に入った!
部下の決死の覚悟を棒に振るでない。さっさと好意を受け、ウィルス異能者をとっ捕まえて来い。」
その言葉に覚悟を決めた森と福澤はAに謝罪をして居住まいを正す。
その様子を見て夏目は表情を引き締め「やれるか? 初の試みじゃろう。」と聞くと「やってみせます。」とハッキリ告げた。その言葉に満足そうに夏目が笑った。
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海姫(プロフ) - 神夜さん» コメントありがとうございます!本名と一緒とか…、運命感じます(笑)。ってか可愛い名前ですね。羨ましいです! (2019年1月24日 9時) (レス) id: fe69d25c5e (このIDを非表示/違反報告)
神夜(プロフ) - 海姫っていう名前が私の本名と同じで思わず2度見してしまい気になったので見てみた所とても面白かったです!更新頑張ってください (2019年1月22日 0時) (レス) id: 1c640baa7c (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - 雪豹さん» コメントありがとうございます〜。正直原作沿かなり自信ないんですけどか頑張ります! (2018年12月28日 20時) (レス) id: fe69d25c5e (このIDを非表示/違反報告)
雪豹(プロフ) - 続編、良いですね!楽しく更新を御待ちしておりますm(_ _)m (2018年12月24日 13時) (レス) id: 5c79542a8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海姫 | 作成日時:2018年12月23日 21時