ぶりっ子は今日を生きる。【呪術廻戦】

【禪院　真依】 ページ23

『あらぁ？真依じゃなぁぃ♡私の顔を見に来たのぉ？ふふ♡ぉ金取るわょお？』



「最ッッッ悪」





ちょっと外出しただけなのに…何でコイツが京都に居るのよ…！


しかも何でクソ暑いのに着物着込んでんの！？

それが悪いって訳じゃないけど色がピンクと白でぶりっ子のイメージ通りだし、でもそれが似合ってんのがムカつく！！





『ふふ♡可愛ぃ私見れてぇ幸せねぇ♡良かったねぇ♡』



「聞こえなかったかしら？今の気分は最悪よ」



『そうぃえばぁ、真依はぁ禪院だったょねぇ？』



「話聞けよ」





禪院…ね。


有って無いみたいなものだけど、そんなもの。





『丁度ぉ私ぃ、そこによぉじがあってぇ♡』



「用事って言いなさい」



『ぁんなぃしてほちぃなぁ♡』



「キモいキモいキモいキモい」




暑さで語彙がいつにも増して溶けてんのよ、気持ち悪い。


てか寄らないで無理だから、いやマジで無…

…何で良い匂いすんのよッッ！！！！！(絶許)






「どうせなら弱くてブスなのに厚化粧で香水臭いキモいぶりっ子でありなさいよムカつくわね！！！！」




『ぁら♡かぁいい嫉妬ぉ♡真依もそれなりにかぁぃぃょぉ♡』




「それなりが余計なのよ…」




『真ぁ依♡』




「…何」




『私を禪院家に連れて行ってぇ？』




「いやよ」




『まぁぃ♡♡♡』







ッあ”ー…クソッ…！！！

キモいのに、この女がすると何故か様になってんのよ…！！





会話が成立しない事と性格を除けば、腹が立つけど完璧美少女。




私が成りたくてもなれなかった要素のてんこ盛りで、見てるだけでムカつく。


なのに、こうも白々しいおねだりさえ断れないなんて…







「……分かったわよ」




『うわぁぃ♡真依ありがとぉ♡帰りにぃお洋服でも何でも沢山買ってあげるねぇ♡』




「言ったわね？？言質とったから」







家に連れて行くだけで何か買ってもらえるなら得よね。


…いや、その“家”に死ぬほど帰りたくないってのが本音なんだけども。




まあ、運悪く“アイツら”が家に居るなんて事はないわよね。

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