【灰原 雄】 ページ32
今日の今頃から、A先輩と2人でショッピングする約束をしていた。
予定なら今頃もう目的地に向かってるはず。
なのにッ…!!
「はぁ…ッ」
「もういい灰原!一度下がれ!!」
思った以上に手強い呪霊に七海も僕もボロボロで。
僕にいたってはもう血液不足で頭がクラクラしてる。
「私が今度は引きつける!だから灰原が逃げろ!」
「無理だよ。もう向こうまで走れる程元気な身体じゃない」
「灰原ッ!!」
「僕が引きつけるから、その間に七海が逃げて」
あ。
目の前に広がる呪霊の黒。
思ったより早く距離を詰められた。
これ、死んだかも。
グニャリ
『もぅ♡雄ったらぁ遅いから迎えに来ちゃったわよっ♡』
突然僕と呪霊の間に現れた空間の歪みの中から、A先輩が出てきた。
不味いこのままじゃ先輩に…!
『もぅ♡ソーシャルディスタンスゥ♡』
シュパッ
「は?」
「っえ?」
え???
え、今何が起こっ…???
先輩に触れる前に呪霊が消えた。
先輩が祓った様にはは見えなかったけど…
『あらぁ♡雄ったらぁ、デート前にヤンチャするなんていけない子ねぇ♡』
「先輩…ごめんなさい、僕もう…」
「ッ灰原!!!」
『あらあらぁ♡建人まで顔面パイ喰らったくらいドロドロじゃなぃ♡』
「言ってる場合ですかッ!!」
いや本当に僕頭ぐわんぐわんしてるんだけど。
視界もぼやけてきたし。
『ふふ♡2人ともよく頑張ったわねぇ♡…よいしょ♡おいで建人♡』
恥ずかしながら僕は先輩に膝枕され、多分七海は抱きしめられて胸に顔を埋めてる。
下から七海の行き場の無くした手と、引き攣った顔がなんとなく見えた。
先輩…大胆な事するなぁ…(他人事)
「ッッ何して、」
『目を閉じててねぇ?ちょっと落ちるわよぉ♡』
数秒の浮遊感の後、身体がゆっくり地面に着く気がした。
「…うわどうした七海、灰原も死にかけじゃん」
家入さんの声…じゃあここは高専。
先輩の術式で戻ったのか。
『あとはぁ、悟くんに任せてねぇ?悟くんの所に呪霊飛ばしたからぁ♡』
成る程と納得するも終始目は開かないままで、意識はゆっくり遠退いていった。
『私はショッピング行ってくるわぁ♡』
「ブレないな」
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らるぴ🐰🎀 - 羽のところツボ(笑) (2022年5月10日 11時) (レス) @page10 id: cc1d725daf (このIDを非表示/違反報告)
えんぺぱァ - キャッ♡いぼ痔ッ♡ で牛乳吹いた♡ ブッッッッッッッフォッッってね☆ (2022年4月29日 13時) (レス) @page25 id: a38fcb95b9 (このIDを非表示/違反報告)
ほびまほぷ(プロフ) - 最高に面白いし大好きですありがとうございます!!!(大声) (2021年12月28日 20時) (レス) @page50 id: ab6c13b289 (このIDを非表示/違反報告)
青竹 - 岡山県出身!!私と同じ!!(いや、そこなんかいな) (2021年11月7日 11時) (レス) @page18 id: 9624a8dcc1 (このIDを非表示/違反報告)
魔灯 - ゲジゲジwwww (2021年9月18日 16時) (レス) id: 43f1bbcd44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無礼物 | 作成日時:2021年5月5日 13時