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後日受け取った書類に熟練度の高い刀剣を6振り連れて行くこと、と書いてあったので指示に従い熟練度の高い加州、堀川、燭台切、鶴丸、太郎太刀、岩融の6振りをつれてブラック本丸に来たが…
審神者「うわぁ…」
予想は出来てはいたが、やはり実際目で見てみるとひどい。
草は至る所に生え、所々柱は折れ床は抜け、なにやら血のようなものがこびりついているのも見える。
いつ壊れてもおかしくないくらいにボロボロな本丸だ。
堀川「これはひどいね…」
岩融「しかし気配はすれど誰の姿も見ないな」
審神者「とりあえずその気配のする方へ行こうか」
そうして向かった先には障子で完全に閉ざされた1つの大広間。
審神者「ではさっそく失礼」
と障子に手をかけた瞬間
堀川「主!!」キンッ!
金属と金属がぶつかり合う時の甲高い音が聞こえた
厚「く…っ」
反射で瞑ってしまった目を開けてみれば、厚の刃を受けている堀川、そして厚の後ろには服も顔も傷だらけで倒れている者や、なんとか壁に寄りかかりながら殺気を帯びた目をこちらに向ける者達がいた
審神者「…部屋に入るよ」
加州「主!?」
審神者「大丈夫だから」
部屋に一歩入り込めば私に向けられた溢れそうなほどのそれ以上くるなという牽制の念
近づけば斬る、という気持ちがよく伝わってくる
後ろではいつでもそれに対応できるよう剣を抜く音が聞こえた
私はそれを片腕を上げ制する
審神者「剣はしまって」
燭台切「けど主が…」
審神者「でもここで出してしまったらだめ。剣をしまって。お願い」
そう言うとしぶしぶながら剣を鞘に収めてくれる。
ここで戦う意志というものを見せてしまってはいけない。戦うために来たのではない、という事を示さなければならないから。
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作者名:ともよし | 作成日時:2016年9月19日 14時