エンゼルランプ vol.1 (ページ4)

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03. 電話 -side Yellow- ページ4

-side Yellow-

翌日、仕事はアイドル雑誌の取材と撮影でメンバー全員が揃っていた。
ソロでの撮影の待ち時間、隣に座った慎太郎に声をかけられた。

「誰の連絡待ってんの？」

「え？」

裏返った変な声が出て、部屋にいた樹、ジェシー、大我の視線が俺に集まる。

「さっきからずっとちらちらスマホ見てるから、誰からの連絡待ちかなって。」

慎太郎が話を続けると、他の3人も興味津々で質問してくる。

「だれ？女の子？」
「いつから？いつ出会ったの？」
「どんな子？かあいい？」

3人がにやにやした顔で見てくる。

「中学の同級生で、男。
　昨日たまたま再会して、ってかそんなに見てねぇから。」

そう言うと、各々興味が失せたようでふーんとかつまんねとか言いながらもとの位置に戻った。
事故にあった女の子の話はなんだか出来なかった。

しばらくして撮影が終わって楽屋に戻ってきた北斗にも同じことを聞かれた。
そんなにスマホ気にしてたかな？

それから北斗、慎太郎に続いて自分のソロの撮影を終えて楽屋に帰ってくると、

「ちょうど今電話切れたよ。」

って大我が教えてくれた。
スマホを見ると遠藤からの電話で、すぐに折り返した。

「あー、高地？」

電話越しに聞こえる遠藤の声は表情が読み取れない。

「どうした？」

用件を尋ねると、昨日の女の子が目を覚ましたことと記憶喪失だってことを教えてくれた。

「高地はあの子の名前とか何か気づいたこととかある？」

遠藤に聞かれて、昨日病院に向かう前に指輪を拾ったことを思い出した。
バタバタしてて昨日のジャケットのポケットに入れっぱなしだ。
今日はこの雑誌の撮影だけだし、届けるよって伝えた。