エンゼルランプ vol.1 (ページ20)

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今日の夜ごはんは卵硬めのオムライスとサラダ。
仕事終わりの優吾くんの話を聞きながら、食べる夜ごはんは私の一番の楽しみになっている。
優吾くんは私のリハビリの報告や小説の感想を楽しそうに聞いてくれる。

最近わかったことだが、優吾くんは意外と頑固で決めたことを譲らない。
居候の身としては洗い物もやらせてもらいたいが、料理を作ったのがAちゃんだから洗い物は俺がやるの一点張り。
そうなると意見が覆ることはないから、私も無駄に抵抗せず洗い物は優吾くんにお願いした。

　ピンポーン

「ごめん、Aちゃん。ちょっと出てくれる？
　宅配便だと思うから。」

キッチンからひょこっと顔を出した優吾くんの困り顔が見える。

『分かった。』

と軽く返事をしてインターホンを見ると、キャップを被った男性がアップで映っている。
インターホンの応答ボタンを押して、

『はい。』

とインターホンに応えるも無言。

『えーと、どちらさまですか？』

あれ？宅配便じゃなかったかもと思っていると、アップで映っていた男の人がずれて後ろに何人かいるのが見えた。
その数人の男の人がえ、どーする？合ってるよね？女の子？って小声で話してるのが聞こえてくる。
どうすればいいのかなって困っていたら、

「どうしたの？」

と手を拭きながら優吾くんが様子を見に来た。
インターホンの画面に映った人たちを見て、

「なんであいつらが。」

って言いながらインターホンを切ったけど、間髪入れずもう一度インターホンが鳴った。

「……なんで、来てんだよ。」

って優吾くんが画面の向こうの人たちに言うと、だって樹がとか違うお前だろとかわちゃわちゃ騒ぎ出した。

「とりあえず入って、うるさいから。」

と言いながら優吾くんがオートロックを解除した。