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「…お邪魔しまーす」
酔った神ちゃんを送った日に、ちらっとだけ見えた部屋。
二人で暮らすようになった事情をよく知らないから何とも言えないけど、一人用にしては広くて二人用にしてはちょっと狭いかなという感じ。
洗面所を借りて手洗いうがい。(大事)
玄関入ってすぐの右の部屋が寝室とのことだったので、そろりとドアを開ける。
「寝とるやん…」
とりあえず、入ってすぐ追い出されるという最悪のシナリオは免れた。
クイーンベッドの真ん中で寝ている神ちゃんは、顔もほんのり赤くて熱が高いのが一目でわかる。
…ん?クイーンベッド?
思わず色々口走りそうになるのを堪えて、おでこの上に置かれた濡れタオルを交換するために再び洗面所へ。
「どういうことなん…え、二人で寝とるん?」
間違っても神ちゃんを起こさないために超小声。
聞いてへん!ってまぁ、ふつうに言われてへんもん。
重岡さんと暮らしてることすら言い渋っていた神ちゃんが嬉々として“重岡さんと寝てるねん!”なんて言ってくるとは思えへんけど。
けど、けどさぁ…。
とはいえここでグチグチ言っててもどうしようもない。
神ちゃん、ほんまに熱高くてしんどそうやし。
水で濡れて再び冷たくなったタオルを手に、部屋へ戻る。
・
神ちゃんはこんこんと眠っていた。
その間、何度かタオルを交換したけど起きる気配はゼロ。
こうも熱が下がらないと不安になる。
寝てるからきちんと測ったわけじゃないけど、呼吸の荒さや顔の火照りが良くなった感じはしない。
もう少し様子見て、それでも下がらなかったら薬飲ませた方が良いんかな…と考えながらぼんやり神ちゃんの顔を眺めていると。
「っ!淳太先輩!」
急にパチリと開く瞳。
そして凄い勢いで起き上がる。
「ちょ、どした?」
よっぽど動揺しているのか、俺が居ることには全く触れず、神ちゃんは泣きそうな顔で言った。
「淳太先輩のとこ、行かな
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ナナセ(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます。シークレット。からお読みいただいているのですね!嬉しいです◎ 移行後もお楽しみいただけましたら幸いです (2020年7月13日 16時) (レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - シークレットから読んでます。シークレットもとても好きなお話だったのですが、青緑が1番好きなので、今回のお話ほんとに大好きです!これからも更新楽しみにしてます(^^) (2020年7月12日 21時) (レス) id: 56de8cf1c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナセ | 作成日時:2020年6月22日 16時