#27 ページ27
…なんて、微妙とか言いながらご飯食べました。
真面目な話もくだらない話もして、なるほど望は人恋しかったんやろなって。
彼も上京組で絶賛一人暮らし中。
無性に一人飯が寂しい時、あるよなぁ。
例えば重岡さんから神ちゃんの手料理が送られてきた時とか。(根に持つ)
そんな件の重岡さんからの連絡は鳴りを潜めていた。
初めてメールが送られてきたのが…一週間前？
天災は忘れた頃にやって来るなんて言うから警戒はしとるけど。
人を天災呼ばわりするなよっていう苦情は一切受け付けへんで？笑
今日は土曜日やから休み。
撮影がほんまに忙しい時期は土曜日でも仕事だったりしたけどそれもなく。
久しぶりに良く寝た気がする。
お酒も飲んでへんしね。
「わっ、」
見るとでもなく覗いていたニュースアプリを遮ったのは電話の着信。
「…重岡さん？」
流石に休日の9:30にくだらない内容で連絡するほど常識知らずではないやろから、慌てて電話を取る。
「もしもし？」
『おはよう。朝早くにごめんなぁ？今日、何か予定ある？』
「いや…特には」
『ほんなら家来てくれへん？』
「え？」
『実はな、ともが…』
と、言いかけたところで電話口の奥の方で何やら喚く声。
『わかった、誰も呼ばへんからせめてベッドで寝てて！』
これは…。
ぶちりと切れた電話。
そして送られてきたメッセージは簡潔に、『ともが熱出してしもて、俺仕事やから代わりに看病しにきてくれへん？』と。
・
…入りたくない。
神ちゃんに会ったら最後、絶対に帰ってって言われる。
そういうやつやっていうのは中高で散々知り尽くしてるもん。
心配と迷惑をかけるのがほんまに嫌いな彼は、全部自分で何とかしようとする。
それが良いか悪いかは置いておいて。
まぁ神ちゃんの場合は完全に行き過ぎ。
自分の責任、なるものを超えて自分で抱え込みすぎ。
『鍵は駅で渡す。看病道具は基本的に揃ってるけど、スポドリのストック切れたから買ってきてくれると嬉しい』
重岡さんの職場の最寄りがちょうど近かったからそこで落ち合って無事に鍵をゲット。
かなりギリギリまで粘ってからの連絡だったんだろう。
俺に鍵を渡すと、そのまま走って事務所まで向かっていった。
ほんで、今は神ちゃん家の前。
覚悟きめるしかないよなぁ…やって重岡さん、深々と頭下げて“ともをよろしくお願いします！”って。
俺は執刀医か何かなん？と思わず苦笑い。
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ナナセ(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます。シークレット。からお読みいただいているのですね！嬉しいです◎ 移行後もお楽しみいただけましたら幸いです (2020年7月13日 16時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - シークレットから読んでます。シークレットもとても好きなお話だったのですが、青緑が1番好きなので、今回のお話ほんとに大好きです！これからも更新楽しみにしてます(^^) (2020年7月12日 21時) (レス) id: 56de8cf1c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2020年6月22日 16時
