#15 ページ15
神ちゃんから、淳太先輩のところで働くという連絡が来てから一週間。
望と二人で、神ちゃんの美容院へ。
「こんにちはー」
ドアを開けると見慣れない若い子。
なるほど、これが仕事のできない新人さんかなと思いながら名前を告げる。
「かしこまりました。こちらの席で少々お待ちください」
案内された場所から神ちゃんの姿はバッチリ見えた。
え、髪黒なってるんやけど！なんで！？
「じゃあ最後前髪切りますね。長さの希望ありますか？」
ぼーっと神ちゃんを見ていた俺を止めたのは望の声。
「流星、マスカットとブドウ、どっちが良い？」
「え、何が」
「飴。どっちが良い？」
「ほぼ同じやん」
「え！？全然ちゃうやろ、似てるのは形だけやで」
「そう？じゃあマスカット」
「はいよ。なぁ眠いんか？座ってからずっと目線変わらんし」
キョロキョロしてから、ハッとした顔をする望。
「�陲舛磴鵑筺�」
あー、これは…俺の視線の先が誰なのかっていう疑問は彼の中で吹っ飛んでったな。
「早く接客終わらんかなー」
「んーまだやないの？」
「早く着きすぎたもんな」
そう、二人ともオフだからと言って、ちょっとフラフラ買い物してから美容院いこうとしたんやけど何だかんだ早く着きすぎてしまって。
一人の時はいつも早めに行って人の髪切ってる神ちゃん見るのが好きやったから癖で早めに店を出てしもたんよ。
「望はカラーと…カットもするん？」
「する、あとパーマ当て直す」
「それダメージやばない？」
「やってしばらく忙しくなるし…悪あがきで高いトリートメントも付けるわ笑」
・
「流星、あのマネキン見た？黒のダメージジーンズ」
「あれなぁ…」
ちょうどさっきの店で見た服の話題から、真面目な仕事の話になってしまった。
服屋に行くと服の陳列とか、マネキンのコーディネートとかついつい気にして見てしまうんよな。
「のんすけ！待たせたな！」
話し込んでいるうちに�陲舛磴鵑盻�わったらしく。
「�陲舛磧爾鵝�待ってたで！」
嬉しそうに立ち上がる望。
弟気質だからか、年上の人によう懐くんよな。(俺も年上やけど)
「ごめん、流星。床の清掃だけ先さして！」
「わかった。ゆっくりでええよー」
俺の担当はもちろん神ちゃん。
何でも、俺らが来る時間帯は他のお客さんの予約はとらないらしく。
今日も、先にアルバイトの子たちも帰してたから清掃は神ちゃんがするんやって。
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ナナセ(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます。シークレット。からお読みいただいているのですね！嬉しいです◎ 移行後もお楽しみいただけましたら幸いです (2020年7月13日 16時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - シークレットから読んでます。シークレットもとても好きなお話だったのですが、青緑が1番好きなので、今回のお話ほんとに大好きです！これからも更新楽しみにしてます(^^) (2020年7月12日 21時) (レス) id: 56de8cf1c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2020年6月22日 16時
