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「……で？ヤったん？」
「ほんま流星最低」
「いやいや家泊めたんやろ？しかもあっちから泊まりたいって言うたんやろ？」
「そうやけど、そういうんやないし」
俺の言葉に流星は首を傾げる。
昨日、先輩が借りてきた猫のように座ってたソファに、流星は堂々と寝転がっている。
「大体、今の話聞いてたらどう考えてもアウトなのわかるやろ。無理やりも良いところやって」
「家泊まりたい、マグカップお揃いにしたい、恋人みたいなことしたい。でもえっちはあかん。おかしくない？」
「おかしくないの」
そりゃ状況が違えばそれがおかしいってなる場合もあると思う。
けど俺は恋人のふりをする、あくまでエキストラ。
「神ちゃんが気にしないならええけどさぁ…いいように使われすぎやない？」
「わかっててオッケーしたことやから、別に」
「ぶっちゃけセンパイとシたいって思わんの？」
「セクハラやで」
無駄に長い手足をどけて俺もソファに座る。
「大体、この前までやめとけって散々言ってきたやん。急に何やねん」
「悪徳商法にはまっていく友人見てる気持ち？こんなんならせめて体だけもらっておけばええやん」
「余計沼るわ、あほ」
流星のスマホがブーと音を立てる。
「……」
お客さんからの連絡だろう。表情筋を一つも動かさずに指だけが高速に働く。
「虚しいよな。気持ちが一緒やないって」
「ん？」
「昨日会った男の子、好きな人が結婚したって言ってた。大親友で、代表スピーチ任されて。今までもこれからもずっと友人の仮面被り続けていかなあかんって言うてた」
今、返事をしている子のことなんやろか。
言葉に心がこもっているように聞こえないのは多分、流星の心がそれを拒否しているから。
一つ一つに共鳴してたら、流星がもたない。
「好意に無自覚なのって下手したら一番の大罪なんじゃないかなってこの仕事してると思うよ」
「うん」
「センパイは多分、ずっと傷つける側の人間だった。そうやろ？」
「……どうかな、」
あれはもしかして器用に気づかないふりをしているんやないのかな、とか。
俺の下心なんてそのうちすぐにバレてしまうんやないのかな、とか。
……気づいた上でその気持ちを無視することは、何番目の大罪なんやろ、とか。
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ナナセ(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。完結まで漕ぎつけられたのはあさんを始め、たくさんの方が読んでくださったおかげです！最後までお付き合いいただきありがとうございました☺️ (8月22日 9時) (
レス) id: 775b763c2b (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ(プロフ) - ゆきのさん» コメントありがとうございます。赤さんは途中から💚さんへの気持ちに自覚が出てきたので、だんだん会いたいだけで誘うようになったし、キスもそういうことです🙊 最後までお付き合いいただきありがとうございました！ ぜひ次回作もお付き合いくださいませ！ (8月22日 9時) (レス) id: 775b763c2b (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ(プロフ) - foolさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまって申し訳ありません💦 緑さん可愛いファンクラブ(自称)なので嬉しいですー！ (8月22日 9時) (レス) id: 775b763c2b (このIDを非表示/違反報告)
あ - 初コメ失礼いたします。完結おめでとうございます！緑くんの恋が実って良かったです😭今回も素敵な作品ありがとうございました！ (8月21日 20時) (レス) id: f17f5e7704 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの(プロフ) - もともと緑くんが好きだったから、見えない所でも恋人っぽく振る舞ってたのかと思いきや、天然だったのはちょっとビックリ。罪な男…！付き合い始めて、青くん達にも紹介したんだろうなとか、色々妄想したくなっちゃいます。次回作も楽しみにしています。 (8月20日 1時) (レス) id: 22105fbc41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2023年7月14日 22時
