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先生は諸々の手続きを終えて、今日の新幹線で帰るらしい。
流星と共に、申し訳程度のお見送りをする。
多分もうこれで一生会えないんやろなと思う。
また先生と生徒として仲良くやりましょうねと言えるほど、きっと世間は甘くない。
「ありがとう、流星。ちゃんと話せた」
好きなようにしていいんやで、って。
先生は最後にそう言った。
“恋が何かは先生にもわからん。多分、人の数だけ答えがあって、そのどれもが不正解やないし、唯一の正解でもない。”
少しだけ曖昧な表現で、断言しないところに先生の真面目さを見た気がする。
“だから、好きなようにしていいんやで。自分の気持ちに正直になって行動していいんやで。”
「これからは神ちゃんもわがままになれそう？」
「んーすぐには多分、無理やろな」
俺の言葉に流星はふっと笑う。
自分でも情けないなと思ってる。ただ、十五年もの間染み付いた癖は一日じゃ治らない。
「でも自分のことも愛して、大切にしたいって思った。俺的には大きな進歩」
「うん」
「先生にまた会えてほんまによかった。ありがとな、先生の居場所探してくれたのも流星って聞いた」
「神ちゃんのためになるか、ちょっと不安やったけど」
そう言って照れたようにはにかむ。
ほんま、感謝しかないって。
「あっくんも心配してたんやで。モンチには幸せになってほしい〜ってよう言ってたし。最近の神ちゃん見てたら、会わせるなら今やなって……あ、」
「あ？…え、もしかして先生と前から連絡ついてた、？」
流星は気まずそうに頷く。
「絶対神ちゃん気ぃ遣うから、たまたま見つけましたって体にしようと思ってたのに…」
「んはは、そんなんええのに。先生にはな、待たせてすんませんって謝りたいけど」
流星と先生が繋がってからどれくらい経ったのかは聞かないことにする。
想像より長い年月が返ってきたら、ほんま合わす顔ないから。
でも、流星の言うようにほんまに今やったと思う。
前までの俺やったら多分、先生の言葉に素直に頷けなかった。
「神ちゃん、変わったよな」
「…うん、そう思う」
見透かされたみたいなタイミング。
俺も同じこと思ってた。
先輩に惹かれてから、俺は少しずつ変わっていってるって。
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ナナセ(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。完結まで漕ぎつけられたのはあさんを始め、たくさんの方が読んでくださったおかげです！最後までお付き合いいただきありがとうございました☺️ (8月22日 9時) (
レス) id: 775b763c2b (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ(プロフ) - ゆきのさん» コメントありがとうございます。赤さんは途中から💚さんへの気持ちに自覚が出てきたので、だんだん会いたいだけで誘うようになったし、キスもそういうことです🙊 最後までお付き合いいただきありがとうございました！ ぜひ次回作もお付き合いくださいませ！ (8月22日 9時) (レス) id: 775b763c2b (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ(プロフ) - foolさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまって申し訳ありません💦 緑さん可愛いファンクラブ(自称)なので嬉しいですー！ (8月22日 9時) (レス) id: 775b763c2b (このIDを非表示/違反報告)
あ - 初コメ失礼いたします。完結おめでとうございます！緑くんの恋が実って良かったです😭今回も素敵な作品ありがとうございました！ (8月21日 20時) (レス) id: f17f5e7704 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの(プロフ) - もともと緑くんが好きだったから、見えない所でも恋人っぽく振る舞ってたのかと思いきや、天然だったのはちょっとビックリ。罪な男…！付き合い始めて、青くん達にも紹介したんだろうなとか、色々妄想したくなっちゃいます。次回作も楽しみにしています。 (8月20日 1時) (レス) id: 22105fbc41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2023年7月14日 22時
