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ただいま、と二人の声が揃う。
それに対してお互いでおかえりと返すだけでこしょばゆくて、思わず頬が緩んだ。
「買ったもん冷蔵庫詰めるから、大ちゃんはゆっくりしてて。お風呂掃除も、数時間後で全然大丈夫やから」
あれよあれよと言う間にエコバックは引ったくられて、厄介払いされる。
ちぇ、夕飯作り手伝おうと思ってたのに。
とりあえず、と栓を抜いて残り湯を捨てる。
ほとんど俺ら二人しか入らんお湯は、ともが気に入ってる入浴剤の香りを立てて流れていく。
“おかえりなさい”
浴室からでも、とものよく通る声が聞こえた。
オトンが帰ってきたらしい。
こんなに早い時間に帰ってくるなんて、俺びっくりしててんけど。
“今日は大ちゃんも早く帰ってきたんよ。今、お風呂掃除してくれてる”
オトンの返事は聞こえなかったけど、手洗いうがいをしにこちらに向かってくる気配があって、なんとなく浴室に逆戻り。
お湯が流れていくのなんて、見守ってる必要ないのに。
「おかえり」
「ああ」
「早いんやね」
「半休やからな。大毅こそ」
「俺は今日、進路面談で…」
視線は合わない。
目を伏せると顔に影ができるからか、前よりだいぶやつれたように見える。
「卒業したらどうするんや」
「…今のバイトが楽しいから、そこで正社員として雇ってもらうつもり」
「そうか」
「代わりって言うのもおかしいけど、ともには大学とか専門学校とか…行きたいところ、行かせてあげたくて」
そこでオトンはやっと顔を上げた。
「お前の分も、あいつの分も、金銭的な支援はするつもりや」
金銭的な支援、て何？
親なんやからそんなん当たり前なんちゃうの？
戸惑いにも似た怒りは表情に出さない。
「安心した。オトン仕事忙しそうやし、厳しいのかなって思ってたから」
「子供がそんなん気にするんやないよ」
「うん、…あ、浴槽の洗剤取りたいからちょっと足元いい？」
なぁ、捨てられるんちゃうかって子供に心配されてんねんで。それ気づいてる？
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ナナセ(プロフ) - 7129さん» お返事遅くなってしまってすみません💦 コメントありがとうございます。ぜひ最後までお付き合いくださいませ◎ (2022年10月27日 17時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - ナナセさん！待ってました〜🙌読み始める前から胸がぎゅんぎゅん締め付けられてます…月水金、楽しみにしてます！！！ (2022年10月25日 22時) (レス) @page4 id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2022年10月24日 14時
