#17-green ページ17
「神山くん！」
重岡くんの声が俺を引き止めた。
「一緒に帰らへん？」
「うん、」
目があった瞬間、さっきまで重なっていた像が消えていく。
別々の人間を勝手に分析した気になって、同一視するなんて失礼なことや。
重岡くんとニラ玉p、二人は違う人生を歩んできたのに。
「バレー、久しぶりにやったわ。あいつら上手いな」
「そりゃバレー部やもん、当たり前やん。笑」
ボール受けたところ、腕ちょっとヒリヒリすんねん。
見せられた皮膚は少し赤くなっている。
「楽しかったなぁ…神山くんも、今度一緒にどう？」
嬉しそうな顔にちょっと申し訳なくなりながら、球技が苦手だと告げても、重岡くんは折れない。
「苦手でも、やろや。きっと楽しいで」
彼に言われるとほんまにそんな気がしてくるから不思議。
重岡くんは不思議な引力を持っていると思う。
「ピアノみたいに教えてくれる？」
「おん。まぁバレーは俺も素人やけど。笑」
とん、と軽く手が触れる。
「あ、ごめん」
「ううん、こっちこそ」
クラスの友達となら気にならないのに。
なんとなく、手をそのままリュックの持ち手に移す。
「俺の試合、今度付き合ってくれへん？」
「え、重岡くん何部？」
「帰宅部」
…帰宅部の試合、とは。
「たまにで良えから一緒に帰ってくれへん？」
「あ、そゆこと」
「そう。ちなみに引退試合は卒業式の日」
「なるほど…」
え、ツッコミ入れてくれへんの？納得してまうん？
眉を下げながら笑う彼。
「神山くん、面白い子やなぁ」
「そんな、重岡くんに比べたら」
「お互いがお互いを面白いって思ってるってことか。それはそれでええなぁ」
心地よく会話が進む。
そのテンポには心当たりがあって。
「…重岡くん、」
「ん？何？」
「いや、ううん、何でもない」
「えぇ、何やねん」
どうして重ねてしまうんやろ。
ニラ玉pさんが側にいたらって願望？それとも…
「あ！神山くん！虹やで！」
「ほんまや、めっちゃくっきり見える！」
それとも。
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ナナセ(プロフ) - りこさん» お返事遅くなってしまいすみません。コメントありがとうございます◎ 進路など、書ききれなかった部分があるので、番外編前向きに検討いたします！ 最後までお付き合いいただきありがとうございました！ (2021年7月3日 10時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても素敵なお話で、幸せな気持ちになりました。ありがとうございました。もし叶うのであれば、2人のその後や進路など、番外編のような形ででも読ませて頂けると嬉しいなと思っています。お疲れ様でした。 (2021年7月2日 12時) (レス) id: 0231a09a99 (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ(プロフ) - ハル７さん» コメントありがとうございます。完全に趣味でゆるゆる書いているだけなのでそんな勿体ないお言葉…！汗 ぜひこれからもお付き合いください！ (2021年6月9日 11時) (レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
ハル７ - 新しい作品が始まって、すっごく嬉しいです。無料で読ませて頂いていいの……！？、って思いながら、読んでます。頑張って下さい！！！ (2021年6月8日 21時) (携帯から) (レス) id: f6711a1d35 (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ(プロフ) - 名無し86050号さん» コメントありがとうございます！ これから一ヶ月弱どうぞお付き合いくださいませ◎ (2021年6月5日 16時) (レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2021年6月5日 12時
