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朝。
神山に言いくるめられて、俺は寝室のベッドで目を覚ました。
あの子、ほんまに礼儀正しいよな。
…で。
俺、リビングに行って良いやつ?
まだ神山が寝てたら完全アウトやん。
どうしたものかと考えていると、寝室のドアを叩く控えめな音。
「重岡先輩、起きてます?」
「うん。ちょっと前に」
「今、朝ごはん作ってて。もし良かったら食べてください」
朝ごはん?
そんなん、一人暮らし始めてから久しく食べてへんのやけど。
「おはよう」
「おはようございます。ごめんなさい、エプロンだけ借りました」
キッチンでフライパンに向き合っていた彼が振り返る。
「あ、うん」
何かエプロン姿にキュンとした。
彼パーカーにエプロンって、なんかちょっとムラ、
「重岡先輩、」
「っ、はい!?」
あかんあかん、一番惚れてはならない人や。やめろ、俺。
「トースト、何載っけたいとかあります?」
「えー…そうね、神山と同じので」
「ふふ、わかりました」
一応手伝ったほうが良いかなとも思ったけど、身支度をせんと遅刻しそうやから、手伝いは断念。
尤も、ほとんど自炊をしない俺は足手まといになる可能性が高い。
・
「「いただきます」」
誰かと向かい合ってご飯を食べるって変な気分。
いっつも社食一人やしなぁ…。
照史の顔見てご飯食うのも何かちゃうなと思うし。(照史ごめん笑)
「そういや、エプロンなんてよう見つかったな」
「キッチンに置いてありましたよ。どういう保管場所?とは思いましたけど」
「あー、キッチンはほぼ物置やと思ってるからなぁ…」
そんな物置に食材なんてあるはずもなく。
こいつらはわざわざ神山が買いに行ってくれたんやろう。
「ご飯、ありがとな」
「いやいや!お礼と、俺がお腹すいたから…」
あ、この子照れた。
耳がわかりやすいほど赤くなっていく。弱点、発見。
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ナナセ(プロフ) - mimimiさん» コメントありがとうございます。ご感想いただけてとても嬉しいです◎ そろそろ後半戦に入ります。ぜひお付き合いください! (2021年5月3日 18時) (レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
mimimi(プロフ) - ゆるやかに穏やかに2人が過ごす日々と、密かに幸せと苦悩を積らせる赤さんとまだ気持ちの描写が少なくて読めないなりに赤さんに助けられ癒されてるのを感じる緑さんと、2人が可愛くて大好きです。更新毎日楽しみにしております! (2021年5月3日 16時) (レス) id: cea37b05b2 (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ(プロフ) - camokinokoさん» 夜分遅くのお返事で申し訳ありません。嬉しいご感想ありがとうございます! ぜひ更新お付き合いくださいませ◎ (2021年4月18日 0時) (レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
camokinoko(プロフ) - かみしげ可愛すぎます(^^)作者様のご無理のないよう、更新楽しみにしています! (2021年4月17日 18時) (レス) id: 636c89ef1d (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ(プロフ) - かこさん» いつもコメントありがとうございます!ぜひ今回もお付き合いください◎ (2021年4月9日 20時) (レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナセ | 作成日時:2021年4月9日 10時