#39 ページ39
キーンコーンカーンコーン、と無慈悲なチャイムの音が聞こえて来る。
「マジか…」
二人で顔を見合わせて苦笑い。
校門まであと50mもないけど、教室に着く頃には先生もきっと教卓に立ってる。
「神ちゃんごめんなぁ」
「ん？ええよ、しゃあないやん」
二人乗りできて嬉しかったし、と心の中で付け足しておく。
「どうにかバレないように入られへんかな？」
「無理やろそれは笑」
とりあえず急いできましたアピールはマスト。(ほんまに急いできたけど)
気づけばしげは完全にスタートを切る姿勢になっていて。
「よし、教室までダッシュや！」
「あ、ちょ、しげ待って！」
嬉しそうに笑いながら走っていくから、息切れててもあんまり言い訳にはならなそうやけど。笑
慌ててその背中を追って校門をくぐった。
・
「あ！社長出勤の奴らが来たで！」
「「すんません…」」
ドアを開けた瞬間、のんちゃんが叫ぶ。
まさかほんまにバレないと思っていたわけやないけど、いざ騒がれると思わずビクッと肩が跳ねた。
「珍しいな。しげが何かやらかしたん？」
「小瀧、俺が原因って決めつけんなや。そうやけど！」
「ほらそうなんやん笑」
準備のために既に机が後ろに下げられてる。
先生の姿はなくて、流星に聞くともうホームルームは終わった、と。
何で遅刻してきた日に限ってホームルーム早いねん。
普段は長々と話すくせに！
「神ちゃんとしげ来たけど、俺らと同じことさせればええの？」
「うん、それでお願い。小瀧くん、やり方説明してあげて」
実行委員の女子から指示されると、のんちゃんは俺らの方に向き直る。
「段ボール切って色塗る作業やねんけど、俺と流星で切るからしげは裏紙貼って」
「ほい」
「で、貼れたらそれに神ちゃん色塗りね。水混ぜると滲むから気ぃつけて」
「わかった」
「あ！あと、ビニールシートの上は上履き禁止」
「「はい」」
お店のコンセプト的に、ピンクがメインらしい。
赤と白の比率も指示されて、ひたすらピンクを作る作業。
「ほい、神ちゃん貼れたで」
「ん」
片面だけ白くなった段ボールに色を入れていく。
今渡されたサイズのは乾かしてから椅子に貼るとのこと。
これほんま二日でどうにかなるんかなぁ。
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ナナセ(プロフ) - かこさん» いつもコメントありがとうございます！ ぜひ今作もお付き合いください〜◎ (2020年12月28日 18時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 今回のお話もさっそく大好きになりました。笑 応援してます(^^) (2020年12月28日 14時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2020年12月28日 12時
