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文化祭の準備が始まってからは、居残りで作業をして四人で帰る日々が続いた。
今日は火曜日。
のんちゃんを部活に見送り、俺としげ、流星で作業する。
予算内で済ませるには、服を手作りしなあかんのやって。
やから内装よりも今は専らそれ。
内装は文化祭直前二日にある準備期間で詰めれば良いとのこと。(ちょっと、いや、かなり不安やけど)
「あー、もう！糸通らへん！神ちゃあん、」
「何回目やねん、自分で糸通し使い！」
でもーとうるさいしげに糸通しを差し出す。
「なぁ神ちゃん、この後どうするん？」
「それは俺に聞くことやない」
今度は流星。
しげと違って黙々と作業を進めるけど、わからなくなる度俺に聞いてくる。
それに関してはまじで俺もわからんから、ちゃんと担当の子に聞いて欲しい。
「…神ちゃああああん、」
「あーもう、貸してみ」
結局こうやって俺が折れるから、また騒ぐのはわかってるんやけど。
「しげばっかりずるい」
「いや、ほんまわからんから…あ、」
話している間に、衣装を仕切っている生徒が通りかかったので引き留める。
今や流星の方が俺よりクラスに馴染んでるんちゃう？ってくらいなのに。
しゃあないなと思いつつ、俺が架け橋になる。
「…何でこんな二人のこと甘やかさなあかんの」
「ふふふ、感謝してるでー」
ぎゅ、としげが抱きついてくる。
しげん家の柔軟剤の匂い。…って俺、なんか変態みたいやん．
「ここ教室！何してんねんほんま！」
「じゃあ教室じゃなければ良いんですかー？」
「そう言う問題やない」
抜け出そうとして身を捩ると、今度は流星に手を引かれる。
「しげばっかりずるいで」
そればっかりはまじで理解できひんよ？何故俺は手首を掴まれている？
「もう、二人とも黙って作業しいや！」
身を捩ると、二人してしょぼくれた顔をする。
そんな顔したって無駄やからな。
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ナナセ(プロフ) - かこさん» いつもコメントありがとうございます！ ぜひ今作もお付き合いください〜◎ (2020年12月28日 18時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 今回のお話もさっそく大好きになりました。笑 応援してます(^^) (2020年12月28日 14時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2020年12月28日 12時
