#33 ページ33
週が明けて月曜日。
今週の金曜にはもう文化祭の出し物を決めて、準備も始まるわけやからほんまこの一週間が束の間の「け」の日々。
「そういや流星、部活入らへんの？」
「ん？あぁ…あんまし惹かれるところないねん」
「サッカー部来たらええやん」
「パス。金曜日は大事な用があるから」
な？と急に流星が俺の肩を叩く。
「え！何それ、隠れてデートでもしてるん？」
なんて、のんちゃんの目が光ったところで、トイレで席を外していたしげが戻ってきた。
「何の話ー？」
「なんか流星と神ちゃんが…」
「望。あんま変なこと言わへんの。神ちゃん可哀想やん」
「えぇー…」
しげへの気持ちを知ってる流星は、こういうところすごく紳士的。
別にやましいことしてるわけやないけど、“デート”という響きはちょっと、あまりにも甘すぎる。
「何ー？こいつ、すぐ突っ走って勘違いする癖あるからな。初めて知り合った時なんて、神ちゃんと俺のこと双子やと思ったらしいし」
「二人とも似てたんやもん、しゃあないやん」
思わぬところで過去の暴露を食らったのんちゃんは、不服そうに唇を尖らせる。
「あーでも、言いたいこと分からんでもないな」
「ほら！流星もそう思うやろ？」
まぁ入学したての頃は俺の髪も今よりだいぶ真っ黒やったしなぁ…。(今は長期休みの金髪が効いて、日に当たると結構茶色い)
背格好は同じつもりやし。俺としては。
「俺ら二人とも笑窪できるもんなぁ」
お得意のスマイルを向けられる。
似てるのが果たしてそこなのかはちょっと疑問やけど。笑
「長年居ると似るんかな？」
そんな嬉しいことを言われてしまったら、何も言えなくて。
「まぁ、小さい頃から知ってるもんな」
ちょっと俯きながらそう返す。
「ほんまに。神ちゃんの小さい頃の写真、家にたくさんあるもん」
「いや要らんやろ！今度うちに持ってきて？オカン欲しがると思うから」
「え！だめや！俺の神ちゃん！」
「、何変なこと言ってんねん…」
カメラロールにも保存してあんねん、っておい、やめろ、のんちゃんと流星に見せるなや。
「わ、かわええ！女の子みたいやん！」
ほら、のんちゃんが早速地雷を踏み抜く。
「っ〜！俺は男や！可愛ない！」
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ナナセ(プロフ) - かこさん» いつもコメントありがとうございます！ ぜひ今作もお付き合いください〜◎ (2020年12月28日 18時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 今回のお話もさっそく大好きになりました。笑 応援してます(^^) (2020年12月28日 14時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2020年12月28日 12時
