#04 ページ4
やっぱり俺の勘違い？てか、夢？
そりゃあっちはいつも通りや。
だって、多分しげに“俺に告白した”という記憶はない。
それは今日一日の会話で俺が導き出した結論。
しげものんちゃんも今日は部活やから、帰りの挨拶もそこそこに教室を飛び出していく。
「神ちゃん、また明日な！」
「おん、二人とも頑張ってー」
陸上部もサッカー部も、とりあえず部室棟へ向かう。
騒がしい二人の声と足音はだいぶ遠くなっても聞こえてきて。
…元気やなぁ、ほんま。
「神山、ちょっとええか？」
一人やし、とっとと帰ろうとしたところで俺を引き止めたのは体育科の桐山先生。
陸上部の顧問の先生で、しげがお世話になってるからという理由で俺も時々お話しする。
といっても、短距離のしげと投てきの桐山先生がどれくらい部活で関わっているのか謎やけど。(二人ともコミュ力高いから、それで仲ええんかな？)
「どしたんです？」
「保健室からさ、プリント取ってきてくれへん？」
「待って、それ完璧にパシリやん」
俺のツッコミにも、だから何？と言わんばかりの開き直った顔。
桐山先生ってそういうところあるよな。
「これから部活やねん。ごめんけど二年生の分だけでええから！」
…まぁまぁな量あるで、それ。
・
「失礼しまーす」
「はい、どうしました？」
保健室なんて検診以来やから緊張。
ドアを開けると、保健室の中間先生がにこやかに笑いかけてくれる。
「桐山先生に言われてプリントを受け取りに来たんですけど…」
「パシられたん？ごめんなぁ…もうあいつ何生徒に取りに来させてんねん」
一人だと重いと思うから、と中間先生はカーテンのかかったベッドに声をかける。
「藤井、ちょっとお使いしてー」
「パス」
「おい、お前なぁ」
シャーッと勢いよく先生がカーテンを開ける。
勝手に優しそうな人やと思ってたから、そのアクティブさにちょっとびっくり。
「協調性。後期は頑張るんやろ？」
「荒療治すぎんねん」
鬱陶しそうに身体を起こして…うわ、背ぇ高っ。しかもイケメン。
神様ほんまに不平等やわぁ、と心の中で呟く。
「職員室やから行ってこい」
「へいへい」
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ナナセ(プロフ) - かこさん» いつもコメントありがとうございます！ ぜひ今作もお付き合いください〜◎ (2020年12月28日 18時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 今回のお話もさっそく大好きになりました。笑 応援してます(^^) (2020年12月28日 14時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2020年12月28日 12時
