#26 ページ26
しげが100mを無事に一位でゴールして、棒倒しではのんちゃんも流星も大活躍やった午前の部。
あんな文句言っておきながら、いざ始まったらのんちゃんめちゃめちゃガチやったからな。俺と同じで真面目なタイプ。笑
「なぁアイス今日までちゃん？」
昼ごはんを食べ終えて、そんなことを言い始めたのはしげ。
うちの学校の食堂でアイスの販売は毎年、体育祭の日がラスト。
「せやな。あー運動したし、食べたいわぁ」
のんちゃんもしげに乗って、席から立ち上がる。
「神ちゃんと流星も食べるやろ？食堂行こうや」
ほれほれ、と二人に促されて食堂へ。
考えていることは皆同じらしく、食堂へ向かう道は混雑している。
「140円高いって文句言いながら、結局買ってまうから不思議よなぁ」
「この間スーパーで90円まで値引きされてるやつあったで」
「うっわ、その差はちょっとでかい」
…けどまぁ、買うんですよね、不思議なことに。
「はい次の人どうぞ」
おばちゃんの声にそれぞれアイスを注文する。
「よっしゃ、午後に向けてエネルギーチャージすんで！」
しげの嬉しそうな声に、俺らは動きを止める。
午後はもう仕事ないねん、三人とも。
「応援全力でするからな！」
「…あー、そゆこと」
のんちゃんの取り繕ったような声に、しげは何か察したようで。
「別に良えねんけどな、楽しいし。やけどなんか、なぁ…」
「しゃあないやん、陸上部のエースなんやから！」
ほら応援してるから！頑張れ！としげの背中を押す。
「もぉ、神ちゃん…」
「…しげって神ちゃんにだけ弱いよな」
流星のぼそっと放ったツッコミに思わず咽せてしまう。
俺の気持ち知ってて言うん、ずるいわぁ。
「当たり前やん。神ちゃんと何年居ると思ってるん？」
「出た、幼馴染マウント」
「羨ましいやろ小瀧！」
「そりゃ神ちゃん、良え子やもん」
何この空間、居辛い…。
「皆、アイス溶けるで。早よ食べ」
「オカン耳赤いで」
「っ！しげうっさい！！」
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ナナセ(プロフ) - かこさん» いつもコメントありがとうございます！ ぜひ今作もお付き合いください〜◎ (2020年12月28日 18時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 今回のお話もさっそく大好きになりました。笑 応援してます(^^) (2020年12月28日 14時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2020年12月28日 12時
