#22 ページ22
金曜日。
LHRの時間を使って、体育祭の種目決めが行われる。
「もうそんな時期かぁ、まだ暑いのになぁ」
のんちゃんの言葉に頷く。
10月に入って、過ごしやすくなったとは言えまだ暑い日も多い。
「こっから忙しくなるで」
「え？」
しげの呟きに首を傾げたのは流星。
そっか、行事予定とかあんまり知らんのか。
「体育祭があって、文化祭、極め付けは修学旅行！うちの高校の卒業生がこぞってこの三ヶ月をずっとループしたいって言うくらいには盛りだくさん」
そう、ちょっと戸惑うレベルで下半期に予定が詰まりまくってるんよな。
一年生の時も十分楽しかったけど、二年の今年は修学旅行もあってほんまに豪華。
「絶対スケジュールミスってるやろ」
「流星は冷めてるなぁ笑」
何だかんだ楽しいよ、と声をかければ、彼は小さく頷いて。
「神ちゃんが言うならそうなんやろな」
「ちょお前！俺の言うことは信じひんのかい！」
「しげは生きてりゃ何でも楽しいって言いそうやから…」
的を射すぎた言葉に、俺ものんちゃんも思わず吹き出してしまった。
・
「なぁなぁ神ちゃん、二人三脚一緒にやらへん？」
「えーっと…」
のんちゃんの言葉に戸惑う。
二人三脚って背格好が同じぐらいの人がやるやつやん？
自分で言うのは悔しいけど、ちょっとのんちゃんは俺には高すぎると言うか…
「もう何神ちゃん困らせてんねん。神ちゃんが二人三脚やるなら相棒は絶対俺やろ！」
何て返事をしようか考えていると、横からしげが口を出す。
「なぁ！？神ちゃん！」
「あ、まぁ、背的にはそうなるかなぁ」
ただ重岡さん、ガッツリと組まれた肩が少し痛いです。
「小瀧はタッパあんねんから棒倒し行きぃや」
「えぇ疲れるん嫌やわぁ」
働け働け！としげは偉そう。
まぁ、しげに言われたら言い返せないわな。(既に色別対抗リレーと100mに内定済み)
「望、俺も棒倒しで希望出そうと思ってる。一緒にやろ」
「えぇ流星まで…」
ほら、と言いくるめられて、のんちゃんは流星と共に教卓へ。
知り合ってまだ一週間やのに、ビッグベイビーの扱いが上手なことで。
「ほんなら神ちゃん、俺と二人三脚出よーや」
「ええけど…しげ忙しくない？」
「ん？でも楽しそうやん」
いや、まぁそやけど…
ほれほれと腕を引かれて体育祭実行委員に告げれば、すんなり内定。
女子の枠は後でじゃんけんらしいけど、男子は二人三脚意外と人気ないねんな。
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ナナセ(プロフ) - かこさん» いつもコメントありがとうございます！ ぜひ今作もお付き合いください〜◎ (2020年12月28日 18時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 今回のお話もさっそく大好きになりました。笑 応援してます(^^) (2020年12月28日 14時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2020年12月28日 12時
