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“神ちゃん、俺ずっと神ちゃんのこと好きやってん”
照れ臭そうに笑うしげ。
そして、だんだんと距離を詰められて…
気恥ずかしくてその分俺も後ろに下がると、壁にぶつかった。
“やっと思いが通じた。嬉しい”
こんな至近距離にしげが居たことなんてないから、もう心臓飛び出そう。
…え、こんなに近づいて、すること、って。
“なぁ神ちゃん、”
俺らまだ高校生やで！？き、キスなんて…
そう思いながらも期待してる自分がいて。
ゆっくりと目を瞑る。
しかし、いつまで経っても唇に何かが触れることはなかった。
「……もう、どんな夢見てんねん、あほ」
朝からめちゃめちゃ恥ずかしい。
俺こんな柄じゃないってまじで！！
目覚ましが鳴る五分前なんて、一番嫌な時間に起きてしまって二度寝する気力もない。
どこからが夢？ってちょっと焦ったけど、あの時の頬の痛みも、抱きしめられた時の感覚も鮮明に覚えているから、告白は本物。
…それだけで十分やな。
大体、高校生でキスなんてマセすぎやねん。
そんなことをぐるぐる考えているうちに、正真正銘の目覚ましが鳴った。
・
テレビの中で、水曜日のパーソナリティがにこやかに手を振る。
それを合図にテレビを消して家を出た。
「行ってきます」
オカンの行ってらっしゃいの言葉を背にドアを閉めて、すぐ隣の家のチャイムを鳴らす。
「しげー、行くで」
『待って！後45秒！』
そんなに刻むなや。笑
心の中で数えれば、ぴったり45で現れたしげ。
「もう、今日も寝癖やばいで」
「うっそ！これでも直したって」
…あれ、何かすごくいつも通り。
色々考えて心の準備した俺が馬鹿みたいやん。
「ん？どした？」
「…あ、いや…」
戸惑ってしげのことをまじまじと見てしまっても、彼はきょとんとするばかり。
昨日、告白してくれたよな？
俺のこと好きって言って、抱きしめてくれたよな？
なんて、聞く勇気はなくて。
「…しげにとって、俺って何？」
「えっ、急にどしたん」
そやなぁ、しげは真剣な顔で考える。
「神ちゃんは俺にとって、世界で一番大切な幼馴染」
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ナナセ(プロフ) - かこさん» いつもコメントありがとうございます！ ぜひ今作もお付き合いください〜◎ (2020年12月28日 18時) (
レス) id: 4f931bc539 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - 今回のお話もさっそく大好きになりました。笑 応援してます(^^) (2020年12月28日 14時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナセ
| 作成日時：2020年12月28日 12時
