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それからしばらく
小さい規模の検閲襲撃が起こるのみで平和な毎日
笠原「あの〜」
堂上班の閲覧室勤務の日
1人の少女を郁ちゃんが追っていた
「毬江ちゃん、後ろ」
正面からジェスチャー付きで話しかける
笠原「落としましたよ?」
聞こえるはずはなかったが、
郁ちゃんの持っていたハンカチでわかったらしい
携帯に文章を高速で打ってる間に
キョトンとしている郁ちゃんに説明する
「この子、小牧の実家の近所の子。耳が不自由だから」
郁ちゃんが曖昧に頷く間に
毬江ちゃんは打ち終わったみたいだ
---ありがとうございます 気がつかなくてすみません
そしてまた打ち始めた
---小牧さん来るまで、こだまくんと遊んでていいですか?
私にだ
「いいよ、業務部にいるから、柴崎さんに声かけてみな?小牧に伝えとくね」
そう言うと彼女は花の咲いたような笑顔で頷き、去っていった
.
と、それで気づいたらしい
笠原「小牧教官のお姫様?」
「そうよ」
笠原「わーお似合いだ」
「くれぐれも小牧に余計なこと言わないでね?あの2人がどうくっつくか長期ウォッチ物件なんだから」
Aさん柴崎みたい、と返された
.
郁ちゃんと別れた後
小牧の近くへ向かった
「小牧、毬江ちゃん来てるよ」
小牧「どこいる?」
「こだまのとこ」
小牧「ありがと」
そう言うと目の前の棚から一冊の本を取り出した
レインツリーの国
「それ、もう渡すんだ」
ヒロインが難聴者という設定の恋愛小説だ
小牧から毬江ちゃんにどうかと相談され、私も読んだが
あの子ならきっと思い入れして読むだろう
そして小牧の気持ちにも気づくのだろう
小牧「うん、もう我慢出来ない」
2人はすぐに幸せになれる
そう思ってた…
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glorious*(プロフ) - yuyuさん» そう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます(´ー`) (2016年3月15日 14時) (レス) id: 5388bc8a96 (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - 篤さんカッコいいですね〜。 (2016年3月13日 16時) (レス) id: 2ac2cf0422 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:glorious* | 作成日時:2015年12月10日 22時