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「愛里!」
やっと声が出たのは、
救急スペースについてからだった
新田「ごめん、もうムリだ」
大動脈を損傷していた
愛里は、私の手と
手当をしていた篤の手を
自分の胸の上で合わせて言った
新田「幸せにならなきゃ許さないから」
それが最期の言葉だった
そしてそれが、タスクフォース唯一の“死“だった
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「私は幸せになれたのかな」
先ほどの自問自答を繰り返す
小牧「きっと新田一正なら、
生きてて本を守れるだけで幸せだ
って言うだろうね」
こういう時のこの人は
自身が、無条件に優しいわけじゃないと言うように
わざわざ慰めるようなことなどしない
だけどそれが、私を励ましてくれてるのも確かだった
「やっぱり私、最前線で戦いたい」
愛里の分まで本を守りたい
その思いがますます募った夜だった
小牧「まずは旦那さんに、ね?」
竜さんと和さんは理解してくれるだろうが、
それをもつっぱねる篤の考えとは何なのか
「ちゃんと話してみる」
そう誓ったのにも関わらず、
そんな時間など到底与えられなかったのである
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glorious*(プロフ) - yuyuさん» そう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます(´ー`) (2016年3月15日 14時) (レス) id: 5388bc8a96 (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - 篤さんカッコいいですね〜。 (2016年3月13日 16時) (レス) id: 2ac2cf0422 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:glorious* | 作成日時:2015年12月10日 22時