入部 ページ44
静｢これは私が受け取るものじゃないわね。ほら、ドアの前でニヤニヤしている男に渡しなさい｣
｢え、はい!｣
一瞬受け取っともらえなくて戸惑ったが、受理しないということではなかったようだ。
｢あ、あの…白石先輩…いえ、白石、部長、私を……テニス部に、入れてください!!｣
蔵｢え!?｣
白石先輩は何故か驚いていた。先程入部届け出しに行く話をしたのに何故だろう。
蔵｢静に演劇部の入部届け出しに来たんやないんか!?｣
｢え、あ、テニス部に、入部届けを、だ、出しに…｣
やはり1度入らないと豪語した人間はダメなのだろうか…白石先輩は入部届けを受け取ってくれない。
謙｢でも自分テニス部には入部しない言うてなかったか?｣
小｢ま、忍足くん意地悪やわ〜｣
謙｢いや、別に入部認めへんって言うとるわけじゃ｣
忍足…先輩の言うとおり変だと思うのが普通だろう。
｢あ、あの、この間は、す、すみませんでした!わ、私、四天宝寺中には…演劇部に、入りたくて、来て…その、だから、テニス部には、入れないって…そう、思ってました…。
でも、運動部と、文化部の兼部が、校則にあるって、聞いて…それで、いや、そうじゃなくて、大好きな、テニスも諦めなくて、いいんだって…わかって、その、皆さんと、一緒にテニスが…したいです!!全国目指す、お手伝い…させてください！｣
演劇部の仮入部で習った大きな声がつい出てしまった。冷静に伝えようと思っていたのに、何故かだんだん熱が帯びていって…引かれてしまっただろうかと不安になった。
恥ずかしくなって下を向くと誰かの手が伸びてきた。
蔵｢幸村Aさん、これからよろしゅうな｣
そう言って白石先輩は私が持っていた入部届けを受け取ってくれた。
その瞬間何故か部室にいた先輩達が拍手をし始めた。
謙｢幸村、悪かったわ。自分の熱意伝わったで!｣
小｢うんうん、一緒に全国目指そうな｣
ユ｢意外と声出るんやな、自分。笑いは声が大事や、笑かしてくでぇ｣
銀｢幸村はん、ワシも四天宝寺に他から来たモンや。お互い切磋琢磨してこうな｣
健｢幸村、自分みたいな真面目なやつがウチには必要や。よろしゅうしたってや｣
先輩達が口々に歓迎の言葉を言ってくれた。嬉しくて涙が出そうだ。
静｢Aちゃん泣いちゃダメよ。涙は演劇では最後の武器だと言ったでしょう!
泣いていいのはクライマックスだけ。まだ幕開けなんだから、笑顔でいなさい!｣
｢はい!｣
私は今できる精一杯の笑顔と共に大きく返事した。
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革ベルト
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ふゆう - とても面白いです！夢主ちゃんの性格がとても大好きな設定で飽きません！これからも頑張ってください (2021年8月20日 12時) (
レス) id: 06ab218753 (このIDを非表示/違反報告)
碧空(プロフ) - はじめまして、白銀水龍さん。投票にご協力いただきありがとうございます。続編少々お待ちくださいね(*´ω`*) (2019年2月25日 19時) (レス) id: d301f2b14d (このIDを非表示/違反報告)
白銀水龍(プロフ) - �△任�願いします！ (2019年2月25日 12時) (レス) id: e63f949200 (このIDを非表示/違反報告)
碧空(プロフ) - コグマさん» はじめまして、コグマさん。コメントありがとうございます。誰かが読んでくれるだけで私の糧になります。これからもお付き合いいただければ幸いです。 (2019年2月20日 11時) (レス) id: d301f2b14d (このIDを非表示/違反報告)
コグマ(プロフ) - 面白い作品を作って頂き、ありがとうございます☆これからの続きも楽しみにしています！ (2019年2月20日 3時) (レス) id: 83e3623ab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧空 x他1人 | 作成日時：2012年4月27日 19時
