ゼフィランサス(ym × in )

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side ym

テレビ局の楽屋に着いた。荷物を置いて共演者やスタッフさんに挨拶に行く。こういった事がこの世界では大切だからね。もちろん地味男君も一緒に。あだ名…地味男ってのもな…。

「なぁ、いのおちゃんって呼んでいい？てか呼ぶから。俺の事は涼介でいいよ。」

『呼び捨てなんて出来ません…。』

「じゃあ君づけでもいいから。名字はダメだから。分かった？」

『はい…。』

楽屋に戻る。本番まで少し時間があるな…。

「いのおちゃん、コーヒーとお水買ってきて。」

『はい。コーヒーはアイスですかホットですか？何か希望のメーカー等はありますか？』

「アイスコーヒーで。メーカーはなんでもいい。」

『はい。』

質問に無駄がない。頭の回転速いんだ…意外。

「戻りました。どうぞ。」

テーブルの上に置いた。

「ねぇ、ペットボトルの蓋は開けて渡してよ。常識じゃん？」

そんな常識ないけどね(笑)

『すいません。気が利かなくて。』

そう言ってペットボトルを手に取る。素直かよ。本気で思ってる訳ないじゃん。

なかなか水が戻って来ない。いのおちゃんを見ると、腕をプルプルさせながら蓋を開けている。どうやら固くて開かないらしい。力弱っ。

「もういいよ。貸して」

『あっ…。すいません…。』

奪い取って蓋を開ける。一瞬で開いたし。

いのおちゃんは痛かったのか、手を子擦り合わせている。・・・ん？手がメチャクチャ綺麗なんだけど。

手を取って「綺麗な手だね。」ってイケボで言ったら、マスク越しでも分かるくらい真っ赤になった。

あー面白い♪

そんな事をしているとスタッフさんが呼びにきた。

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