NINETY-FIVE ページ46
それは顔面縫われた痕のある大男だった
エ「ヴィクター!A様を放しなさい!!」
ヴィクターと呼ばれた大男の行動に怒ったエミリーが彼の背中をポコポコと叩いた
エミリーを気にもとめず、尚もAの手を掴んで離さないヴィクターはただじっとAが触れようとしていた花を凝視していた
そんなヴィクターにAも困り顔で視線を落とすと
『!』
Aの腕を掴む手の一部分が焼けた弛れていた
『大変!!!』
Aの突然の大きな声に驚いてヴィクターが手を緩めれば、Aは自由になった両手を使い自分の髪をまとめていた白いリボンを解くと
そのリボンをヴィクターの怪我した手に巻きつけ始めた
ヴ「!」
エ「?」
『これでよし!っと』
リボンを解けない様に固く結ぶと、Aは眉を八の字にしてヴィクターを見上げた
『痛い想いをさせてごめんなさいヴィクターさん‥守ってくれて、ありがとう』
そう優しく微笑んだAにヴィクターは大きく目を見開いた、その様子にエミリーも先程の花をみれば花から垂れ流れた蜜が嫌な音を立てて地面を焦がしていた
ヴィクターはリボンの巻かれた手を引くとその手をそのまま心臓へ持っていき片膝を立てて頭をゆっくりと下げた
『ヴィクターさん?』
彼の行動を困惑した表情で見つめるAにエミリーはそっと寄り添った
エ「A様、ヴィクターはA様に忠誠を誓っています」
『忠誠って?』
エ「下僕として、貴女にお使えする事を願ってるんです」
『!』
驚いた表情をしてヴィクターをみれば、彼は顔を上げずにお辞儀したままAの言葉を待っている様子だった
『顔を上げて‥ヴィクターさん』
Aの言葉に膝をついたまま顔をあげたヴィクターにAは一歩近づくと笑顔で手を差し出した
『私の‥お友達になって下さい!!』
ヴ&エ「「!!!」」
ヴィクターとエミリーはAの発言に困り、互いにどうしたものかと視線を合わせていた
『私ね、長い間ずっと一人ぼっちで生きてきたの‥でもヴァロンのお陰で、この世界に来れて、地球に沢山の友達が出来たの!
でも…このモンスターワールドには、まだ友達が少ないから使用人とか、下僕だとか…そんな堅苦しい関係じゃなくて‥唯々、お友達が欲しいの!
だから!私のお友達になってくれますか?』
Aのお願いにヴィクターは困りながらも彼女の手をとった、途端にAはとっても嬉しそうな笑顔を見せた
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NoA(プロフ) - 星猫さん» 有難う御座います゚(゚´Д`゚)゚更新さくさくできる様に頑張ります☆ (2020年2月8日 0時) (レス) id: 2133b2cea6 (このIDを非表示/違反報告)
NoA(プロフ) - 春空さん» 有難う御座います(*´д`*)実はそうです!笑。本サイトだと章ごとのUPなので結構次の章の半ばまでは書けているのですが完成していなくて更新できてませんがこちらは小出しできるので小出し更新していくつもりです(*´▽`*)エネルギー頂いたので私も更新頑張ります!!! (2020年2月8日 0時) (レス) id: 2133b2cea6 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 続編おめでとうございます!! (2020年2月7日 7時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
春空 - 続編おめでとうございます!!、本サイトでまだ書かれてない話しまで行きそうだと思うと続きがとっても楽しみにしてます!!。 (2020年2月7日 0時) (レス) id: 6a918ace52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NoA | 作成日時:2020年2月7日 0時