EIGHTY-FIVE ページ36
「こんにちは」
『!』
声のした方に振り向けば、そこには見知らぬ青年が立っていた
『こんにちは…』
青年を不思議そうにみているA
青年は木陰の下に立っているのだが、黒くて長い髪はツヤツヤと煌き青白く透き通る肌に瞳はルビーのような輝きをしていた
「君がポチを見つけてくれたAちゃんだね」
『!、じゃあ…お兄さんは、ポチちゃんの飼い主さん?』
Aにまるでそうだよという表情で「キャンキャン」と鳴いたポチ
『そっか…飼い主さんが見つかって良かったね!!』
寂しそうな顔をみせたAだったが、直ぐにニッコリ笑顔で微笑んだ
そんな2人に近づいた青年は太陽の日差しが当たるとグラリと体が傾いた
『!、お兄ちゃん!大丈夫?!』
そんな彼をみて直ぐ駆け寄ったA
彼を支えようと手を出せば
『(わ!すっごく冷たい!!)』
青年の体はとっても冷えていた
青年を縁側に座らせると
『ちょっと待ってて下さいね!!』
そう言って家に上がり、暫するとバタバタと駆け戻り
『はい!どーぞ!』
Aは温かいお茶を差し出した
「!…ありがとう…」
驚いた青年だったがお茶をとると、それを啜った
それからたわいも無い会話をし、日が沈んだ頃
「太陽も沈んだし、僕たちは帰るよ」
『ぁ…そうです、よね!』
そう言われて寂しそうな顔をみせるA
『じゃあねポチちゃん、元気でね!』
ポチをギュッと抱きしめるとその頭を撫でて離した、ポチは飼い主の青年の隣に立つと2人は去って行った
:
翌日、Aが庭先でオケに水をはって洗濯物をしていると
「キャンキャン!!」
「やぁ‥」
『ポチちゃん!お兄ちゃん!!』
突然現れた2人に駆け寄っていくA
『遊びに来てくれたんですか?』
嬉しそうに笑ったAだったが、彼女は唇の端を切らして、手には痛々しいアカギレが出来ていた
クイッと青年がAの顎を持ち上げれば
「また父親にやられたのか‥」
『!!!…』
目を伏せたAは困ったように笑った
『お風呂を温めるのを忘れちゃって…』
「だからこんな寒い日に外で洗濯をやらされているのか?」
月は既に12月の後半、普通の水道水でも凍える寒さのはず
『洗濯機は使っちゃいけない事になってるから…』
そう言いながら手をすり合わせるAに青年は指を鳴らすと
『!!!』
ガシャガシャ‥ゴシゴシ…
洗濯物が勝手に洗われだした
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NoA(プロフ) - 星猫さん» 有難う御座います゚(゚´Д`゚)゚更新さくさくできる様に頑張ります☆ (2020年2月8日 0時) (レス) id: 2133b2cea6 (このIDを非表示/違反報告)
NoA(プロフ) - 春空さん» 有難う御座います(*´д`*)実はそうです!笑。本サイトだと章ごとのUPなので結構次の章の半ばまでは書けているのですが完成していなくて更新できてませんがこちらは小出しできるので小出し更新していくつもりです(*´▽`*)エネルギー頂いたので私も更新頑張ります!!! (2020年2月8日 0時) (レス) id: 2133b2cea6 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 続編おめでとうございます!! (2020年2月7日 7時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
春空 - 続編おめでとうございます!!、本サイトでまだ書かれてない話しまで行きそうだと思うと続きがとっても楽しみにしてます!!。 (2020年2月7日 0時) (レス) id: 6a918ace52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NoA | 作成日時:2020年2月7日 0時