【ハイキュー】涙の跡に気づいてよ【岩泉一】 (ページ13)

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涙の跡…13 ページ13

岩泉「…え、今なんて」

岩泉先輩がそう口にするが早いか

どう弁解すればいいのか私は焦りだす

心の中に渦巻く単語を並べて話そうと口を開いた

貴方「あ、いや、あの」

冷や汗がでてくるのが自分でわかった

刹那、後ろからなんだか感に触る声が聞こえた

岩泉「…あ」

貴方「…ゔ」

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及川「え、なんか反応酷くない？」

私の後ろには

あの腹が立つほどイケメンな及川先輩が立っていた

良かったのか悪かったのか

弁解をしなければならないのは回避された

なんとなく救われた気はするが

その相手が及川先輩だということが

あまりいい気はしない

部室に入ろうとしているのは

きっと、体育館の鍵閉めは完了したからだろう

タイミング良く部室に来た及川先輩は

構わず話を続ける

及川「もうちょっと、こう、なんかない訳⁉︎ワァ！オイカワサンダァ！とかさ！」

走って戻ってきたかのように息を荒くしている

なぜかそれに違和感を覚えて

及川先輩をじっと見る

冬だからって、体育館から部室まで走ってきたなら汗くらいかくだろう

それに、裾から見える手には寒すぎてだろうか

肌が血の気を失っている

まるで今までずっと

外で待っていたようだ

及川「え、な、なーに？Aちゃん！そんなに見つめちゃって～！」

いやいや

及川先輩に限ってそれはないだろう

貴方「わざわざ、タイミング見計らって…？」

小声で呟いた私の声は

きっと岩泉先輩には聞こえてないだろう

だけど耳に入るほど近くにいる及川先輩には

及川「そ、んなことないよ～！」

届いたようだ

そしてこの様子の変化からすると

貴方「…ありがとう、ございます」

及川「…いーえ」

ニコリと笑う及川先輩から顔を背ける

なんか今日は助けられてばっかりだ