6 焦るしかない ページ8
なんやかんやあって自己紹介してくれた。
やっぱり、アイツはウェンティだった。
厄介なやつに気に入られたようだ。
心の中でため息を着いたつもりだったが、口に出していたらしい。
ウェンティ「ちょっと〜!そんなにため息つくと幸せが逃げちゃうよ〜!」
そのため息の原因がお前なんだよこのやろう…
アァ、過去に戻れる機械をください…某青いたぬきのような…
今更後悔してもおそかった。
そんな呑気な事を考えていると、
ウェンティ「ところで、Aは…どこから来たんだい??」
笑顔のスタイルは崩さないまま鋭い目をしてこちらを見るウェンティ。
そ、それは普通に「どこ出身なの〜?」とかのノリで聞いてきたやつなのか、「お前は何者なんだ」的な敵意を向けられてる系なのかどっちなんだ…
迷いに迷う私。
『遠いところですかね。それもかなり…いやうんめっちゃ遠いところ。』
私はとりあえず当たり障りのない返答をした。
顔引きつってたらどうしよ…………
そう考えていると、ウェンティが私の手をぐいっと引っ張って顔を近づけてきた。
彼の深く吸い込まれそうな緑の瞳と至近距離で目が合う。
ウェンティ「ふーん。…手ぶらで武器すら持っていないのに?しかも、」
私に向いていたウェンティの視線が手のひらにいき、
ウェンティ「君、武器を持ったことがないよね?穢れを知らない手をしてる…」
まずい…
非常にまずい………
そうだったのだ、私は1番重要なことを忘れていた。
今の姿が部屋着姿で手ぶらだということを…
おまけに、靴も履いてない。
そんな無防備な姿をして、どうやって1人で遠いところからここに来たのか…
ウェンティ「やっぱりAは…」
ここは本当の事を行った方がいいのか?
いや、だが説明がめんどくさい。
絶対に面倒事になるオチがみえてる。
ていうか…
『さっきから顔近いんですけど…』
ウェンティ「え、」
雰囲気ぶちこわしたのはごめん。でもこんな美形と見つめ合うと私の顔が…溶ける以外の何物でもない。
改めて自分のブスさに心の中で頷き、憎い美形の方へ目をやると。
ウェンティ「……。」
耳が少し赤かった。
神様って照れるんだ…
私は別にトリップしたことを隠してる訳では無い。ただただ面倒事に巻き込まれたくないだけだ。
面倒事に巻き込まれるとサバゲーのこの世界でいつ死ぬか分からない。
まぁ、でもずっと隠していくのも無理な気がする。
だから話すことにした。
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ろんげ(プロフ) - あいさん» ありがとうございます!凄く嬉しいお言葉をありがとうございます!頑張って更新させていただきます! (8月10日 15時) (レス) id: 9925829fa9 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 初コメ失礼します とても文章が読みやすくて面白かったです これからも無理のない範囲で頑張ってください (8月10日 0時) (レス) @page41 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
ろんげ(プロフ) - スカイチェスさん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです🥺🥺更新がんばります! (2023年4月4日 2時) (レス) id: 9925829fa9 (このIDを非表示/違反報告)
スカイチェス(プロフ) - ノリが良くて面白い作品で一気読みさせてもらいました!更新楽しみに待ってます!! (2023年3月29日 10時) (レス) @page34 id: e9dad7891a (このIDを非表示/違反報告)
ろんげ(プロフ) - こころさん» お久しぶりです!コメントありがとうございますこころさん!更新頑張ります!💪💪 (2023年2月13日 15時) (レス) id: 9925829fa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:びんた | 作成日時:2022年4月17日 14時