父さん離れの第一歩 ページ41
相澤さん、帰ってたんだ。
「ただいま」
扉を閉めながらそう言う。
今日は遅くなるものだと、勝手に思っていた。
「早かったんだね」
リビングに入りながら声をかけると、相澤さんはキッチンから返事をしてくれる。
「ああ 朝、お前の様子が少し変だったからな
ホームシックになったんじゃないかと思って、早めに帰ってきた
その様子だと、大丈夫そうみたいだな」
相澤さんにはお見通し、だったのか。
安定してきたことまで。
相澤さんには嘘をつけなそうだ。
そんなことを思いながら、私はシャワーを浴びにいく。
汗を流せば、気持ちもスッキリした。
父さんに会いたい想いは消えないけれど、さみしくなるほどではなくなった。
それもこれも、あの４人、そして私の為に早く帰ってきてくれた相澤さんのお陰だ。
今回のホームシックは短かった。
いつもは夜、寝るまで長引くものだから。
シャワーを浴び終え、リビングに戻ると料理が並んでいた。
手際いいな、相澤さん。
「早く席につけ
冷めないうちに食べるぞ」
相澤さんに促されるまま席につき、「いただきます」と言ってから箸を伸ばす。
相変わらず、彼の料理はおいしかった。
「私はもう寝るけれど、相澤さんは仕事？」
私が寝る時間になっても、相澤さんが寝る様子はない。
「まあな それに、俺が起きてた方が安心するだろ？
さみしくなったら来ていいぞ」
そこまで気を使ってもらえるとは思っていなかった。
素直に嬉しい。
「感謝するよ、相澤さん
おやすみなさい」
そう言って私は自室に戻る。
はあ、あったかい、相澤さんの優しさが。
その日はいつもよりよく眠ることができた。
私がこっちの世界に送られてきて、さみしくならない日は無かったように思う。
けれど、今日はそんなさみしさを忘れる、とまではいかなくとも和らいだ。
これが父さん離れ、というものなのだろうか。
私は、少しずつだけれど父さん離れができているのだろう。
帰れる日も、遠くないかもしれないな。
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鈴蘭(プロフ) - フユキさん» 大丈夫です！普通にかっこいいですし、謝るほどでもないですよ。描いてくださっただけで嬉しいです。 (2018年8月23日 23時) (
レス) id: f42ad491f0 (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - 鈴蘭さん» 完全に戦闘シーン描きたくてかけなかったやつです…あとpixivスケッチというやつで描いたので解像度すごく低いです。すいません！ (2018年8月23日 22時) (レス) id: e79ac6a0b2 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - フユキさん» うわぁ、ありがとうございます！イメ画なんてもらったの初めてで、とても嬉しいです。本当にありがとうございます！！ (2018年8月23日 22時) (レス) id: f42ad491f0 (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - イメ画勝手に描いてしまいました…。良かったらどうぞ。イメージと違ったらすみません。 (2018年8月23日 22時) (レス) id: e79ac6a0b2 (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - http://uranai.nosv.org/img/user/data/a/5/a/a5af04a97252e4243ddecd53cdadb1c8.jpeg (2018年8月23日 22時) (レス) id: e79ac6a0b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴蘭 | 作成日時：2018年8月12日 11時
