転生213 ページ24
いずが待てと言う間にかっちゃんは飛び出した。
いずはかっちゃんに止める気がないのがわかったみたいで、防御に移る。
かっちゃんは右手を振り上げた。いつもの、右の大振りだ。
しかし、いずは深読みしたのか避けるタイミングがずれた。
そのせいで足に爆破を食らっている。
「深読みするよなてめェはァ...
来いや!!」
かっちゃんの叫び声を聞いても、いずに戦う気はおきないようだ。
それに、監視のロボットにも見つかった。
...これは、戦いが始まる前に相澤先生に怒られて終わるんじゃないか？
怒られるだけは、嫌だから戦ってほしいなぁ
でも... いずはそういうことしたくないって思う人だからな... どうなるんだろ？
優先されるべきは私の気持ちより、二人の気持ちだから。
「間違ってるわけないじゃないか！
君の憧れが間違ってるなんて誰も＿＿＿＿...!!」
いずはやっぱり、かっちゃんを説得しようとしている。
けど、かっちゃんは聞く気が無いようで、容赦なく爆破で攻撃した。
静止の声なんてお構い無し。爆風が私の方にまで届く。
はぁ、止めるつもりはなかったけど、いずに戦う気がないなら止めようかな？
本気でそう思い始めたとき、いずが攻撃に移った。
でもいずは攻撃されたからとっさにそうしただけのようで、かっちゃんの心配をする。
まぁ、かっちゃんは「俺を心配すんじゃねえ!!」と普通にいずの手を払ったんだけど。
そして、その勢いのまま起き上がる。
「戦えよ!!何なんだよ！ 何で!!
何で!!ずっと後ろにいた奴の背中を追うようになっちまった!!」
その言葉には、かっちゃんの色んな想いが含まれているんだと思う。
誰にも話せなくて、一人で抱え込んでた考えを、いずにぶつけようとしてるんだと思う。
「クソザコのてめェが力をつけて...！
オールマイトに認められて...強くなってんのに！なのに何で俺はっ
俺は......オールマイトを終わらせちまってんだ」
それは、かっちゃんの叫びだ。あの日から溜め込んでいた、責任感。
自分が捕まったから、オールマイトはあの姿になった。
かっちゃんはそう思ってるから、責任が自分にあると思ってるから、こんなにも苦しそうなんだ
「オールマイトが秘密にしようとしてた...誰にも言えなかった！
考えねえようにしてても...フとした瞬間湧いて来やがる！」
こんな叫びを聞いてしまったら、いずは戦わざるを得ないだろう。
ここまで考えて、苦しんで、抱え込んでいる姿を見せられたら付き合うしかないと思うよね
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作者名：鈴蘭 | 作成日時：2018年4月1日 19時
