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今さらやりたくないとは言い出せず、
トガさんに流されるようにプリクラを撮る機械に入る。
中は結構明るい。私がキョロキョロしている間に、トガさんがお金をいれる。
すると、女の人の声が聞こえてきた。
敵!? そう思って構えるけれど、誰もおらず、機械がしゃべっていることがわかった。
機械っぽい声じゃなかったから、わからなかった。
女の人の声は何か色々指示をしているみたいだけど、死柄木さんもトガさんも聞いていない。
トガさんはカメラを覗きこんでいる。
「これに写るんですか？どうなってるんでしょう!?」
死柄木さんは奥の方に立って、カメラを睨み付けている。...怖い。
私はトガさんの横で一緒にカメラを覗きこんでみる。
面白いことは無さそうだ。そう思ってカメラから離れると、
パシャ
シャッター音と眩しい光が機械の中を一瞬で満たす。
なんだ？と思って、前にあるパネルを見ると私たちが写っていた。
「Aちゃん これなんですか？
写ってますよ!!」
なんですかと聞かれても、私には答えられない。
二人で首をかしげている間にもシャッター音はきられ続ける。
死柄木さんはずっと睨み付けている。...怖いからやめてほしい。
気がつくと撮影の時間が終わっていて、ラクガキの時間になっていた。
プリクラってすごいなぁ。
感心していると、なにもしていないのにラクガキの時間が終わった。
え？いつの間に!?
そう思ったけど、死柄木さんが終了を押しただけで安心した。
出てきたプリクラは、目が大きくなっていたり、色々変わっていて面白かった。
...死柄木さんはなにも変わっていなくて、怖かった。
ショッピングモールからの帰り道。
トガさんはルンルンスキップをしていて楽しそうだ。
「楽しかったね！弔くんAちゃん、ありがとう
また行こうね!!」
「黙れトガ
もう俺を誘うな」
死柄木さんはトガさんの言葉をバッサリ切り捨てた。
死柄木さんらしくて、後ろで笑っていると、名前を呼ばれる。
「おいA さっさと歩け」
従わないと、私の身が危ないので死柄木さんの横に並ぶ。
死柄木さんと歩いていると、トガさんが振り向いた。
「Aちゃん、弔くん、私だけ仲間はずれなんて嫌です！」
そう言って、私と死柄木さんの間に入る。
死柄木さんは一瞬嫌そうな顔をしたけど、何も言わないから大丈夫だろう。
３人で並んで歩くのは、なんだか不思議な気分だ。
でも、こういう日がたまにはあってもいいのかなぁ。
ほんわかした話を書いてみたかったんですよね！
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作者名：鈴蘭 | 作成日時：2018年4月1日 19時
