8限目・イライラ (隼人side) ページ9
隼人side
教室と1階に降りる階段へと繋がる廊下は、あいつの爆弾によって潰されていた。
爆弾はあらゆる場所に仕掛けてあるらしく、
柊「ちなみにこの上にも。」
と、俺らの真上を指す。
他の奴らは怯えるように端へと逃げ、俺も百合亜を守るように抱き寄せる。
…さっきからこいつの焦点があってない。
ひどく頭の良い奴だ、きっとこの状況を整理しているんだろう。
でも、いつもより強く感じるこいつへの違和感。
誰とも馴れ合わない、割にはノリは悪くない。
けど、常に一定の距離を保ち、決して自分へは近づけさせない。
誰も近づけない。
もちろん俺も。
なぁ、お前は何を感じて、何を考えてんだ。
全然分かんねぇ。
分かってやれねぇ。
そんな自分にすげーイライラする。
柊「さぁ分かったら席に着こうか。」
その声に百合亜の体がサッと離れる。
「ごめん。」やっぱり目も合わせずそれだけ言うと教室へと戻って行った。
担任と目が合った。
……すげーイライラする。
100人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:香月華月 | 作成日時:2019年1月22日 0時