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3限目・自分のもの ページ4

「さくら おはよ。」



教室に入ってヘッドフォンを外しながら近くに座っていたさくらに挨拶をする。



さくら「お、おはよう…。」



戸惑いながら返されるそれは聞く気もなく、足を止めずに席へと向かう。



香帆「あ!百合亜じゃーん!
おはよぉー!ってかおひさー!」



朝からテンションの高い香帆と華
前を塞がれる。



「おはよ」



テキトーに返してもどいてくれなくて



香帆「医学部の受験どうだった?
この前合格発表あったんでしょ?!
ずーーーっと気になってたのに全然学校来ないからさー。」



あぁ、その事か。



「合格。」



香帆「うっひょー!
来年からは医学部生ですかい。
やるねー。」



肘でつんつんされるのを振り払い



「一言も行くとは言ってない。
とりあえず親の言うこと聞いて受験して、
その結果が合格だっただけだから。」



華「さすがクールビューティ!
かっこいい!」



盛り上がってる隙に席へとまた歩き出す。





どれだけ冷たく接しても、



学校に全然来なくても、



最低限のレスポンスさえしていれば



クラスメイトは「百合亜はそういう子だから」って。



こちらとしても距離が保ちやすくて好都合。





けど私がそれが許されるのはさ、


…家のせい?



…頭がいいから?



…それとも顔?



ま、どーでもいいけど。



どっちにしろ自分で手に入れたものじゃないし。

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作者名:香月華月 | 作成日時:2019年1月22日 0時

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