【呪術廻戦】 呪詛師の方の五条 【男主】

突然 ページ4

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愛用のスーパーへの道をズンズンと進む。


惣菜半額してないかな、なんて呑気に考えながら再び出てきた欠伸を今度は噛み殺さずにする。

今日は愛用の布を眼に巻いていない。
流石にスーパーの店員や周りの客からの目線が痛すぎた。
スーパーに出禁にされるのも困る。ラフなサングラスをかけていた。

呪詛師の癖になんとも呑気である。

そんな何ともない道を曲がろうとした時。


『…特級呪物の気配…？』


身体中に回るゾクリとしたその歪感。
確かに己の"眼"が忌々しい気配を察知している。

その歪感は明らかに特級呪物の気配そのものだった。
こんな街中で？さっきまで何も感じなかったのに？


立ち止まりくるりと後ろを振り返る。
あの人じゃない、この人でもない、…


『…彼奴か』


ピンク髪の少年。手にはコンビニの袋を持っている。
なんともない普通の少年だが、その腹の中には確かに特級呪物の気配。

まさか、特級呪物の器にでもなったのか？

グルグルと思考を巡らせていれば、控えめに声が掛けられた。


｢あ、あの…大丈夫ですか？さっきから動きませんけど…｣


若干困惑したような様子だった。

確かに190ある大人が急に後ろを振り返り一点を見つめて動かないのだ。恐怖を抱くのも仕方ないと言えば仕方ない。
彼は声を掛けてくれた女性に対して軽く感謝と返事をし、すっかり人混みに消えた少年の方へ向かっていった。



いつしかの空腹はすっかり収まっていた。

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