巻き込まれる番犬編 ページ10
__石橋と吉村という高校生がヤクザに喧嘩を売った。そんな話をしてから数日が経ったある日の放課後、私は三橋さん達のことを相良さんに言おうか言うまいかめちゃくちゃ真剣に悩んでいた。言うべきなのだろうがそれ石橋じゃなくて三橋じゃないですか?とかとても言えないしなぁ…。
そんなことを考えながら歩いていると信じられないものを見つけ私は驚愕した。
『うっぎゃぁぁぁぁ!!さ、相良さんッ!?なんでこんな所で倒れてるんスか!どこの組のもんが攻めてきたんですか!ちょっと救急車!救急車ァ!!』
路地裏で倒れている相良さんを見つけすぐさま駆け寄り軽く背中をポンポンと叩きながら一人で騒いでいると相良さんは起き上がり「うるせぇ!!でけぇ声で騒ぐんじゃねぇ!」と一喝。
『あぁすいませんっ!にしててもなんでこんな所で倒れてたんです?誰にやられたんですか!』
「…知らねぇ」
知らない…?知らないとはどういうことだろう。
もしや顔も見れないうちにやられたということか?
あの相良さんが??
『えそれってどういう…』
「あの野郎いきなり後ろから蹴り入れて来やがった。」
あ〜それもう絶対三橋さんじゃん。そんな卑怯なことするのこの世に相良さんと三橋さんと私くらいなもんだよ。
『あのですね、それ多分…うちの学校の三橋さんじゃないかと思うわけなんですけれども…』
そして私は三橋さんと伊藤さんという人が二年に転校してきたこと、その二人は一日でうちの学校の頂点に立ったこと、三橋さんは強い上にめちゃくちゃ卑怯だということを全て話した。
「…お前そいつ呼び出せねぇの?」
『やーどうでしょう。私なんかが呼んだところで来てくれないと思いますけど。』
この人はやられっぱなしで終わるような人ではない。明日にでも三橋さんを探し出し報復に行くだろう。となると三橋さんと同じ学校に通う私が巻き込まれることは必然。いやはや面倒なことになりそうだ。
「まぁいい。そんじゃ明日その三橋ってやつ締めに行かねぇとなァ。勿論お前も付き合えよ。」
『わ、わん…。』
いや全く本当に…。
面倒な予感しかしない!
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作者名:ごでぃば | 作成日時:2020年9月1日 22時