僕の枕な君 【月島蛍】

枕が１３個 ページ13

「え、ライン？」

「うん、交換しよ」


次の日、彼女の隣に座った僕は忘れる前にと、すぐ話を切り出した。


「いいよ」


快く了承してくれた彼女。
僕の「友達」の欄に彼女の名前が入る。


(…結構嬉しいかも)

彼女に視線を向ければ、それに気がついた彼女も視線を上げてくれて、ちょっとくすぐったい気持ちになる。


「月島君のアイコン、ターン王子だ」

「可愛くない？それ」

「うん、月島君にそっくり」

「それ、誉めてる？」


笑っている一ノ瀬に呆れながら、僕も彼女のアイコンを見た。


「…君、バレー部なんだね...」


彼女のアイコンは、バレーボールを手に持ってチームメイトであろう友達との写真。

今は下ろしている肩くらいまでの長さの髪をひとつにまとめて、いつもと雰囲気の違う彼女。

自分と同じバレー部ってこともあって、知らなかった彼女の一面にちょっと動揺する。


「あれ？言ってなかったっけ、一緒なんだよ」


彼女抱えていたリュックについていたバボちゃんのキーホルダー。

言ってないよ。

ここまで分かりやすいキーホルダーつけていたのに気が付かない僕も僕だけど。

というか、一緒って...


「あれ、言ったっけ？僕がバレー部だって...」

「ううん、この前シューズ持ってたし何となく」



彼女の方が僕のことをしっかり見てたみたいだ。
悔しいような嬉しいような。

やった当たってた、と笑う彼女に呆れた顔のスタンプを送った。

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