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「 じゃあ、次は関西に宝塚歌劇団の他にふたつの歌劇団があるんだけど、それは大阪市と何処？ 」
「 堺市。 」
「 せいかーい。まあ、関西人のショッピなら正解して当たり前か。 」
「 言わないで。 」
「 え？何て言った？ 」
「 誰にも言わないで。 」
ショッピが歩みを止めたので、私が思い切りショッピの背中にぶつかった。痛いんですけど。何？逆に何？
「 何を？ 」
「 セキタと居た事。 」
「 嗚呼、セキタとセッ クスしてた事？ 」
ショッピの肩がピクリと動く。やべ。やらかした。
「 ごめん。口が滑りに滑ってどっか行った。 」
「 言わないで。 」
「 分かったよ。誰にも言わないよ。 」
ショッピの腰に腕を回した。傘が風で飛んで行った。それでも良かった。可哀想な人。大人に付け込まれて、遊ばれて、それで結局、捨てられる人。
「 皆さんの時間奪っちゃってごめんなさい。関田 鈴( せきた・すず )、結婚します！ 」
朝会の時間で下らないお遊戯が始まった。皆の歓声に関田は笑顔で答える。はあ。これ何の時間ですか？眠いんですけど。
「 それと、お腹に赤ちゃんが出来ました。まだ皆の側に居るけど、もう少し経ったらお休みさせて頂きます。それでも皆、地理の授業はちゃんと受けるんだよ？私がお休みするまで、宜しくお願いします！ 」
流石、女子生徒からの支持が抜群の人。そりゃ、スカート丈の注意をしなければ、女子生徒は皆、靡くよね。
「 関田、結婚するんだね。 」
「 え？嗚呼、何か言ってたね。 」
「 まあ、可愛いから彼氏居て当然って感じー。関田の後任は誰なんだろ。 」
「 誰でも良いんじゃない？私、地理好きじゃないから。 」
ノドカと別れてから、私はショッピの所に向かった。どんな顔してるのか、気になったから。どんな顔して、泣いてるのか知りたかったから。
「 ねえ、サボるの？ 」
「 体調不良。 」
「 嘘吐き。めっちゃ元気な癖に。 」
「 後でノート見せて。 」
「 公民だからノート取らないんだけど。 」
「 じゃあ、感想でも聞かせて。 」
「 もー、適当なんだけど！ 」
ショッピの影が見えたので、ノドカを振り切って走った。次はどんな雑学を話そう。そして、どんな事を紛らわしてあげよう。ショッピが泣かない様に、どんな話をしよう。
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紗枝(プロフ) - ちびさん» こんばんわ。温かいコメント有難う御座います。本当に嬉しいです☺ " はくしき "とても思い入れのある作品です。そんな風に言って下さって、光栄に思います。これからも度々、覗きに来てくれると嬉しいです💐 (5月30日 3時) (
レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
ちび - この短編集から貴方様の事を知りました。とても文が好きで文字の使い方が好きです。とくに「はくしき」が何か胸にもやっとくるような不思議な気持ちになりましたとても好きです😢✨これからも応援してます。 (5月29日 21時) (レス) id: b1c4d4a663 (このIDを非表示/違反報告)
紗枝(プロフ) - 大神さん» こんばんわ。通知に紛れてしまい、反応が遅くなってしまいました。申し訳御座いません。お優しい言葉、言葉にならないくらい嬉しいです😊 これからも見守って下さると嬉しいです🥰🥰 (5月21日 22時) (レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
大神(プロフ) - zmさんの小説を読んでから全ての作品を読ませて頂きました。どの作品も心に刺さりましたが、この短編集が特に好きです。こんなに自分好みの小説を書かれる方に初めて出会い、言葉にならないくらい好きです。これから応援しております。 (5月20日 12時) (レス) @page37 id: 48f5acd833 (このIDを非表示/違反報告)
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