✍ こわいもの ページ28
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〔 こわいもの ⇨ ゾム 〕
「 見たんですって！ 」
「 何を？ 」
「 幽霊！ 」
「 幽霊？ 」
「 そう、お化け！見たんです。あの、トンネルで。 」
饒舌になる私をゾム先輩は呆れた様に眺める。何でそんな顔、するんですか。後輩が必死になって話してるのに……
「 幽霊ですよ、幽霊。ゾム先輩、信じてないんですか？ 」
「 信じてないで。そんなん、錯覚やろ？どうせ、真っ暗な中行ったんやろし。てか、何しに行ったん。 」
お説教モードになったゾム先輩の一重にド○○キする。怖いんだけど、カッコイイ。怒られるのも、ちょっと嬉しい。何を言ってるんだ、私は。
「 バイト帰りに近くを通るので見に行ったんです。変な車が停まってたから。 」
「 変な車って何？ 」
「 車に詳しくないんで分からないんですけど、トンネルの前に停まってたんですよ。彼処、通行止めしてあるから車なんて通らないじゃないですか。それに、心霊スポットとして有名になってからは、地元の人も近付かないし。犬の散歩だって彼処ではしないし。 」
「 トンネルで犬の散歩なんてしないやろ。犬が可哀想やわ。 」
「 だから、変に思って見に行ったんです。そうしたら、車の電気も付いてないし、中に人も居なさそうでした。だけど、トンネルの奥に誰かいた気がして……怖くなって走って逃げました。 」
" 女の子が警備のバイトなんて "と、色んな人に言われた。だけど、時給が高いから私みたいな限界学生にはもってこいのバイトだと思う。バスケットボール部だったから、足の速さにも上下関係の築き方にも自信がある。だけど、問題は帰りが有り得ない位、遅くなる事だ。当たり前だが、警備は真夜中にする。その為、帰りも真夜中。限界学生は自転車で帰っているが、ちょっとでも変な音がしたら怖いもん。だって、真っ暗なんだし。近くに心霊スポットのトンネルがあるし。
「 ビビりやな。どうせ、君みたいな警備の人やろ。 」
「 トンネルに警備なんて必要あります？何を守るんですか？ 」
「 警備じゃないなら警察。お巡りさん。 」
「 車に詳しくない私でも、あの車がパトカーじゃないのは分かりましたよ。それに、お巡りさんは自転車で巡回しますよね？ 」
ゾム先輩は興味無いのか、スマホを弄り出した。後輩の訴えを聞かないなんて、痛い目に遭うぞ。
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紗枝(プロフ) - ちびさん» こんばんわ。温かいコメント有難う御座います。本当に嬉しいです☺ " はくしき "とても思い入れのある作品です。そんな風に言って下さって、光栄に思います。これからも度々、覗きに来てくれると嬉しいです💐 (5月30日 3時) (
レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
ちび - この短編集から貴方様の事を知りました。とても文が好きで文字の使い方が好きです。とくに「はくしき」が何か胸にもやっとくるような不思議な気持ちになりましたとても好きです😢✨これからも応援してます。 (5月29日 21時) (レス) id: b1c4d4a663 (このIDを非表示/違反報告)
紗枝(プロフ) - 大神さん» こんばんわ。通知に紛れてしまい、反応が遅くなってしまいました。申し訳御座いません。お優しい言葉、言葉にならないくらい嬉しいです😊 これからも見守って下さると嬉しいです🥰🥰 (5月21日 22時) (レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
大神(プロフ) - zmさんの小説を読んでから全ての作品を読ませて頂きました。どの作品も心に刺さりましたが、この短編集が特に好きです。こんなに自分好みの小説を書かれる方に初めて出会い、言葉にならないくらい好きです。これから応援しております。 (5月20日 12時) (レス) @page37 id: 48f5acd833 (このIDを非表示/違反報告)
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