55 : ひみつ ページ5
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新幹線の中で、彼はとても不安な表情を繰り返していて、その手を握っても尚、彼の表情が安堵に戻る事はなかった。
電話で伝えられた病院は、彼の実家の最寄り駅から近くの場所にあった為、私達はスマートフォンで地図を見ながら、病院に向かう。
病院の前で、彼は1度、立ち止まった。
「 どうされましたか？ 」
「 もし、俺が翔吾さんの事を恋人だと紹介しても、叱らないでね。後、両親が亡くなってしまったら、俺をこの世界で1番、愛して。それで、ちゃんと、幸せにして。 」
彼の唯一の親族は両親だけで、彼に兄弟は居ない。
ひとりっ子の彼にとって、両親は誰よりも最愛の人達だ。
だから、両親が危険な状態に居る事を、とても悲観していて当たり前だった。
「 貴方を、ひとりにはしません。だから、行きましょう。 」
もう、彼の手を人の前で握る事も、彼に" 愛している "と訴え掛ける事も、恥ずかしくなかった。
彼は力無く頷いた後、病院の入口に入り、受付で両親の名前を告げた後、ひとりの看護婦に案内された。
案内されたのは、病室ではなく、集中治療室。
通称・ICUだった。
ICUの中に入るのは初めてで、彼と共に恐る恐る入ってみると、私達の目の前に広がったのは、酷い惨状だった。
「 旦那さんの運転していた車の助手席に奥さんが乗られていて、そこに大型トラックが突っ込んでおふたりは非常に危険な状態です。旦那さんは頭蓋骨骨折、奥さんは脳挫傷に。 」
案内してくれた看護婦とは別に、其処に居たのはスーツを着た男性がふたり。
話し方から、警察だと分かった。
「 息子さんのAさんですね。昨夜は非常識な時間帯にお電話してしまい、大変申し訳御座いません。そして、同伴者の方は？ 」
「 俺の恋人です。和歌山県からふたりで来ました。 」
「 成程。おふたりで有難う御座います。病気については後程、医者から説明があると思うので、事故の話をしたいのですが、宜しいですか？ 」
これが、現実だと噛み砕くには、とても長い時間が必要だと考えた。
警察が話す事故の全貌としては、彼のご両親が乗っていた軽自動車に、運転手が居眠り運転をしてしまって、大型トラックが突っ込んだ形になる。
そして、父親は頭蓋骨骨折、母親は脳挫傷を引き起こし、非常に危険な状態だと言われた。
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紗枝(プロフ) - 子羊さん» お早う御座います。子羊さん、ご無沙汰です😀コメント有難う御座います！皆様にパートナーシップ制度の理解が、浸透する事を願って書きました☺️今後の作品も楽しみにして頂けると、幸いです🫶 (1月24日 12時) (
レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
子羊(プロフ) - 秘密の恋人、完結おめでとうございます！パートナーシップ制度の事が詳しく知れて、とても面白くて勉強になる作品でした。次の作品も楽しみにしてます！ (1月24日 2時) (レス) @page31 id: d689fcbe75 (このIDを非表示/違反報告)
紗枝(プロフ) - ゆず塩さん» こんばんわ。コメント有難う御座います！楽しんで頂けて幸いです🌟これからも是非、見守って頂けると幸いです😀 (1月23日 23時) (レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず塩(プロフ) - 完結お疲れ様でした！最初から最後まで本当に考えることができる作品でした。素晴らしい作品をありがとうございました！他の作品も楽しみにしています！！ (1月23日 23時) (レス) @page31 id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)
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