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まさか、ロボロ先輩から聞いてくれるとは思っていなかったから、とても驚いた。色々、憶測をしたくなる質問だが、此処は単純に気になってくれたから聞いてくれたと推測して、答えよう。
「 居ないです。今迄、1度も出来た事ないです。 」
「 高校の時、告白された事なかったっけ？ 」
「 そうでしたっけ？覚えてません。ひとりしか見えてなかったので。 」
ロボロ先輩が、凄く僅かだが表情を変えた。恐らく、私がロボロ先輩に片思いをしていた事を、思い出したのだろう。私がこの答えを口にする迄、ロボロ先輩は私が片思いをしていた事を、忘れてしまっていたのだろうか。仕方が無い事だが、その程度の存在だったのだと少し悲しくなった。
「 ロボロ先輩は居るんですか？お付き合いされてる方。 」
「 居たら、ふたりで飲んだりせえへんよ。 」
「 でも、銀行員ってモテるイメージですけど、どうなんですか？ 」
「 モテへんって。モテるなら、イケメンだけな。俺、小さいし相手にされんよ。何時も、良い人止まり。 」
「 私は、華奢な所がロボロ先輩の魅力だと思ってます。 」
私の好きな人が、自分を卑下するのは見ていられない。思わず、鼻息を荒くして熱弁すると、ロボロ先輩は困った様に笑った。
「 有難う。そう言って貰えると、嬉しいけど。 」
「 昔から、1番可愛かったです。勿論、格好良かったけど。 」
「 酔ってんな。大丈夫？ 」
ふわふわの脳が私をコントロールしている中、ロボロ先輩の優しい手が私のおでこに触れた事だけは、敏感に感じ取った。どんどん、酔いが覚めていって現実に戻っていく。ロボロ先輩が私の顔を覗き込み、私の視界はロボロ先輩で一杯になった。キス出来る様な距離に居るけど、キスをしたら怒られる？酔いの所為にして逃げるのは、大人として恥ずかしい事？必死に頭をフル回転させ、私が出した答えは結局、何時もロボロ先輩を困らせてしまう。
「 ……ごめんなさい。 」
確かに、ロボロ先輩の唇と自分の唇が、ひとつになった感覚がハッキリとした。驚いているロボロ先輩を横目に、お財布から1万円札を取り出し、乱暴に机に置いた後、覚束無い足取りで居酒屋を飛び出す。
キラキラのネオン街を、履き慣れたヒールでひたすら歩き続け、駅までやって来た。
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紗枝(プロフ) - Sさん» こんばんわ。コメント有難う御座います！此方こそ、応援して下さり、とても嬉しいです☺ 最近、ひとつひとつの作品に掛ける時間が長くなり、更新頻度は絶望的になりましたが、頑張って更新したいと思います。これからも宜しくお願い致します🤝 (7月20日 2時) (
レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
S - 続編ありがとうございます🙇♀️これからも応援してます (7月19日 7時) (レス) id: 3cdb4a4830 (このIDを非表示/違反報告)
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