不和と和解 ページ4
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西谷「テメェ、Aに何して、んむぐっ!?」
縁下「あー、うちの馬鹿がタメ口すみません。」
西谷「ン゙〜〜!!!っ、クッソ、離せ力!!!」
縁下「は〜い。」
しかし次の瞬間、後ろから伸びてきたガッチリとした腕によって西谷の首がホールドされ、口はもう片方の手で抑えられた。
後ろから覗くいつも通りの下がり眉でうっすら死んだ笑みを浮かべているのは縁下。ニコニコと笑いながらも西谷以上の力で彼を押さえつけ、そのまま向こうへと引きずっていった。離せや、という西谷の怒号が最後まで聞こえていたが。
孤爪「……何今の。」
貴「ホントごめん。」
西谷と縁下が去っていった方を呆然と眺める孤爪。思い切り空気をぶち壊し…いや、壊したのか…?
空気は元から悪かった気もするが、それをさらに悪化させてしまったためすぐに謝った。不和を残すな。
孤爪に向けていた視線をそのまま黒尾さんに移す。彼もまた目をパチパチとさせて驚いていた。
一度軽く頭を下げてから、手首大丈夫ですかと聞く。彼はその言葉でようやく視線をこちらに戻した後、手首をプラプラと振った。
黒尾「問題ナシですよ。つーかタイミングわり〜、ネタバラシしようとした時に…。」
孤爪「くだんない芝居してたクロの方が悪いでしょ。」
黒尾「いや、それはもっともなんだけどさ?オブラートは?フォローは?」
孤爪「うるさい。」
黒尾「反抗期か……???」
なんとか孤爪の視界に写ろうとする黒尾さんと、そんな黒尾さんなどガン無視して手で視界に入らないように隠している孤爪。
まるで漫才みたいな掛け合いだな、と思わず小さく笑いが溢れた。
黒尾「あーそう、天野…クン?話があるんですけどさ、」
今の黒尾さんは先程の雰囲気と違う、おそらくこちらが素なんだろうなと思わせられる。いやアレも素っぽいけども。
自分二年なので全然タメ口でいいですよ、と一言断りを入れれば、研磨と違って上下関係はしっかりしてる奴なのか、と何故か感心された。
そうゆうのいらないから、と軽く孤爪に拒絶をされた黒尾さんだったが、次の瞬間にはこちらに思い切り飛び込んできた。
首にガッと彼の腕が回り、まるでハグのような体制になる。この人遠慮もクソもないな。
西谷「ちょ縁下マジで腕離せマジで。」
田中「ハァ〜〜??あの高身長イケボさんどなた??ちょっと挨拶行ってくるわ。」
縁下「木下!!田中も抑えろ!!」
木下「もうヤダ…」
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雨智よゐ(プロフ) - 由香さん» 応援ありがとうございます!こちらこそ、このような駄作をいつも呼んでくださりありがとうございます…。なかなか更新ができずご迷惑おかけしております、大変申し訳ございません…。これからも作品の方をご愛読してくだされば嬉しいです! (6月25日 16時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
由香(プロフ) - 忙しい中での更新ありがとうございます!体調など無理せずご自身のペースで頑張ってください!いつも楽しいお話ありがとうございます!これからも応援してます!! (6月20日 22時) (レス) @page50 id: b1fe3ea9c5 (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - 玄狐さん» ということは3週目…!?読み返してくださりありがとうございます!これからも新しく筆を進めていこうと思いますので、応援よろしくお願いします! (6月18日 22時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
玄狐 - 久しぶりにまた読みましたが、一周目と二周目に劣らず面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます!! (6月17日 17時) (レス) id: bd7e9ab3a9 (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - 玲さん» 6周目……????(宇宙猫) こんなに長くてダラダラしたお話をそんなに読み込んでくださるなんて……なんという幸せ……???お忙しい中お時間頂いております、いつもありがとうございます……。これからは更新頑張りますので、ご愛読くだされば嬉しい限りです!!!! (6月11日 23時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨智よゐ | 作成日時:2022年10月2日 0時