【HQ!!】千鳥山出身、烏野の脳VII【男主】

騒がせ合宿所 ページ28

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月島「ガチで一日中じゃん………。」


貴「だからそう言ったじゃん。」



ふらふらとおぼつかない足取りの月島が舌打ちをしてそうぼやくのも無理はない。なぜって、時刻は現在19:55分。ほぼ八時だ、いつもより1時間くらい長い。

いくら冬じゃないとしてもまだ春なわけで、この時間帯は当たりが薄暗い。そんな中黒いジャージを纏った集団が幽霊行列のように歩いているのだがら柄の悪さが滲み出ている。


重い荷物も初日と最終日だけだから、と自分に言い聞かせてよいしょよいしょと歩いて、やっとの思いでたどり着いた合宿所。

二、三年が慣れたように中に入っていくが、一年は一度足を止めた。



日向「うおぉお…！！初めてきた！！」


山口「なんか出そう……。」


東峰「おーい行くぞー。」



影山は強豪校出身のため合宿所などは見慣れているのか、「そんな興奮する要素ねぇだろ」と真顔で呟いた。月島に至っては興味ないと言った様子だ。

そんな一年を横目に確認してやれやれと首を振って前を向いたが、次の瞬間横を通り抜けてゆくオレンジ頭。うおおおと叫びながら興奮気味に、手当たり次第に扉を開けて中を除いては閉めてを繰り返している。



澤村「おい騒ぐな〜」


木下「どっからあんな元気出てくるんだよアイツ…小3か…。」


影山「お前ちょっと落ち着け。」


日向「だって合宿所って初めてだしっ！！」



みんなでやいのやいのいいながら廊下を進む。

普段から本能的な行動しかしない影山にまで注意を促されるレベルだ、流石にちょっと騒ぎ過ぎ。



月島「一日中むさ苦しい連中と顔突き合わせて何が楽しいのさ。」


田中「月島テメェ！！」


西谷「半径500ｍ以内に潔子さんがいる空間はむさ苦しくねえんだよ！！」


菅原「清水は家近いから用事終わったら帰っちゃうよ？いつもそうじゃん。」


田中「ﾎﾜｧｧｧｯｯｯﾊｯ!!!!」



めんどくさそうに呟いた月島に次の瞬間馬鹿犬二人がギャンと噛み付いたが、そこに菅原先輩がにっこりと笑いながら割って入った。

うふふ、と言わんばかりのいい笑顔で田中と西谷の希望を粉々に打ち砕いた先輩。美形ながら恐ろしい笑顔である。二人は膝から崩れ落ちた。



西谷「っ………！！いーやまだ俺たちには華がいるぞ龍！！」


田中「天野ォ〜！！お前は本当に可愛いな！！！！」


貴「………はっ、」


西谷「おい見たか今鼻で笑ったぞ。」


田中「お前本当に可愛くないな！！！！」




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