大王様 ページ19
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「きゃっ！」
大きく弾かれたボールは観客席のフェンスを強打。何人かの悲鳴が聞こえたが大丈夫だろうか。
山口「ツッキ………！！！」
武田「いっ…！？なんつー威力…！！」
ベンチの方から見てもすごいボールだったのだろう。山口は呼吸が止まり、武田先生は痛そうに両腕をさすった。
あんなサーブ、初めて見た。きっと僕が今まで対戦してきたどの相手よりも、強力なサーブであっただろう。
いくら強豪千鳥山出身と謳われようと、僕が今まで受けてきたのは中学生が打つサーブだ。高校生とは話が違う。
そしてまともに練習試合すら組むことができなかったこの一年。驚いて思わず背筋が伸びるようなサーブと対峙したのは、久しぶりだった。
及川「…うんやっぱり。途中見てたけど…6番の君と5番の君。レシーブ苦手でしょ？一年生かな。」
月島「……。」
日向「うっ！」
6番、5番と並んで指をさされた月島と日向が苦い表情をした。ちなみに図星である。
転がってきたボールを片手で容易に持ち上げた及川は、じゃあもう一本ねと整ったマスクで笑った。
それにより女子はきゃあきゃあと悲鳴をあげるが、僕らにはあれは悪魔の笑みにしか見えない。女子たちは目が腐ってるんじゃないのか。これが本当の恋は盲目。
次に放たれたサーブも、全く同じコースへ。ドギュッって音と同時に後ろからゴガッって音が聞こえる、もう人間から出ていい音じゃない。本当に。
山口「ツッキィィィイィイイ！！！」
月島「くっそ…。」
これにより山口は大絶叫。いや絶叫というか発狂というか…？
悔しそうに口元を歪めた月島を心配するが、正直僕にも獲れるかどうか…。なんて声をかけるのが正解か分からず右往左往していれば、怖い顔をした日向が突如ネットの向こう側に向かって叫んだ。
日向「おいコラ大王様！！俺も狙え、獲ってやる！狙えよ！！」
及川「…大王様……？？？」
月島「みっともないから喚くなよ！」
日向「なんだとっ！？」
じたばたと地団駄を踏んで抗議する日向はさながら5歳児である。げんなりとした表情で日向を咎めた月島だったが、今回ばかりは賛成だ。相手チームに失礼になるし…。
月島のその発言に噛みつき、一瞬だけ肩を落とした日向。しかし彼はそれだけでは食い下がらず、もう一度顔をあげたかと思えば月島の目の前に一歩躍り出た。
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雨智よゐ(プロフ) - ゆきさん» ゆきさんこそ、こんなご時世ですのでお体にお気をつけてお過ごしください！お気遣いありがとうございます！ (2022年6月14日 22時) (
レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 雨智よゐさん» 頑張ってください…！ただ、頑張りすぎて体調崩したりしないように頑張ってください(？) (2022年6月14日 6時) (レス) id: ef64ea2517 (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - ゆきさん» 暖かい応援コメントありがとうございます…！！これからも皆様のもとに面白さが届けれるよう頑張ります…。続編もよろしくお願いします！ (2022年6月14日 6時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - 玲さん» ありがとうございます〜！🎉こんなに長々と書いてしまっている作品を未だ読み続けてくださりありがとうございます…。玲さんこそ！体調にはお気をつけてお過ごしください！ (2022年6月14日 6時) (レス) @page49 id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも楽しみにしています！更新頑張ってください！！ (2022年6月14日 5時) (レス) @page50 id: ef64ea2517 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨智よゐ
| 作成日時：2022年4月23日 0時
