本当のスタート ページ11
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学生にとって、喜びにあふれる夏休み。
……そんな中、僕たち排球部は校舎周りを走らされていた。
こんな暑い中走らされているため、汗が滝のように流れてくる。
今回は体力作りが基本だとメニューを渡され、走り続けてかれこれ数十分。未だに、目標の周数には到達していない。いや、目標の十分の一程度だ。
……今日は、バレー部の体育館を女子バスケ部が使う予定だったらしい。下手したら、というか確定的に、今日1日は外で走らされる運命だろう。
そんな地獄を想像したら急に吐き気が起こり、慌てて口元を押さえた。
西谷「…？どうしたA、大丈夫か？」
少し前を走っていた西谷だったが、僕の様子がおかしいことに気が付いたのだろうか。
少しだけスピードを落として、僕の隣に並んだ。
貴「……別に、なんでもない。」
喋ることもキツイが、体力的にまだ少し余裕はある。何も全力で走っているわけではない。
だがしかし、そろそろ足が重い。呼吸もまぁまぁしづらい。
自分の意思を口で伝えながらも緩やかに首を横に振れば、そうか、無理すんなよ、と言って、またスピードを上げた。
無理すんなよ、か……。
運動部なのに無理しないのもどうかと思うけど…あぁ、勿論自分から無理しようとは思わない。
せっかくの夏休みなのに僕何やってるんだろう、できればプリンとずっとゲームばっかしていたい。
烏養監督「おいてめぇら！なに手ェ抜いて走ってやがる！！体力作りが基本だっていったろ、もっと早く走れ！！」
黒川「っ、はい！！」
本当に本当に、何してるんだろう。
めちゃくちゃバレーが好きってわけじゃないし、汗をかくのを気持ちいいとも思わない。微塵も。
マラソンランナーの体になりたい…。苦労はせずに、走るのが好きになりたい…。
そう考えているうちにも、スピードを上げたみんなと段々と距離が開く。
田中「天野ー！先行ってるからなー！」
田中が振り返り越しにそう言う。
うん、先に行っててどうぞ。僕は僕のペースで走りたい…なんて、烏養監督が見てるのにできるものか。
そんなのしたら往復ビンタ間違いなしだよな…多分だけど。
役立たずはいらないって、烏養監督は言ってたよな。
じゃあもう必要ないだろ…どうでもいいから、早く切り捨ててくれたらいいのに。
田中だって、先行ってるだなんて、いちいちそんなこと_____
「そんなこと、言わなくていいだろ。」
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雨智よゐ(プロフ) - ねこちゃんずさん» 天野の性格的になかなかふざけれないので、田中の時くらいはふざけてやろうと思いまして！うわ〜、すっごい嬉しい感想ありがとうございます〜！これですごい頑張れますね！応援なんてむしろこちらからお願いさせていただきたいです、これからもよろしくお願いします！ (2021年6月6日 21時) (
レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
ねこちゃんず - 「我こそ田中」めっっっちゃ好きです。天野くんの心の声も無気力〜って感じが好きです！この作品のなにもかも大好きです！！！（すみません、語彙力がなさすぎて「好き」しか言ってないですね…）これからも応援させてください！！！ (2021年6月6日 17時) (レス) id: 3e15474103 (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - ーさん» ありがとうございます！沢山ある作品の中からこの作品を探し出してくださりありがとうございます、更新頑張ります！！ (2021年5月28日 8時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
ー - とても内容が面白くて好きです！今までこうゆうお話を探していたので出会えてよかったと思いました！更新大変だと思いますが陰ながら応援しています！！ (2021年5月24日 16時) (レス) id: a4fd1172c5 (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - papiさん» なかなか更新ができない日々が続き、申し訳ありません。応援コメントとても励みになります！！ありがとうございます！！ (2021年5月23日 1時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨智よゐ
| 作成日時：2021年2月6日 15時
