試合後 ページ30
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そのあと数十分間試合を続け、結果的に僕たちグーチームが勝利を収めた。
まぁ僕、そんなに点取ってないけどね……。
試合が終わり、水分補給の時間が設けられた。しかし周りは受験勉強をしていたため最近ずっと体を動かしておらず、相変わらず体力もないため息が上がりすぎて呼吸ができない。
菅原「えっ……もしもーーーーし?天野くーーーん?生きてるぅ〜〜〜〜〜?」
地面に仰向けに倒れ込んでいる僕に、菅原先輩はしゃがんで某有名な野球アニメの名言をインスパイアしたものを僕に言った。
貴「………いきて、ます……。」
菅原「あーダメだわ瀕死だわ。」
だってそりゃ、息も上がる。オールセットだよ、オールセットも試合やったんだよ?
普通なら6人でやるのを、4人で。さらに言うと西谷いないからその分僕が動くこと多かったし…。
中学時代試合にずっと出してもらえたことも、そんなない。立ってられる方がおかしいし。こんなん。
西谷「おいA!死ぬなーーー!」
スポドリが入っていると見られるボトルを片手に、僕の方へ走ってきた西谷。
そして西谷は、僕の周りをワハワハ笑いながら走り回り出した。
1セット目を取ることができたところまではよかったものの、2セット目終盤でバテ始めた僕は反応が遅れてボールを拾いそびれ、セット落とす。
既に息も絶え絶えなのに変わりはいないし、田中がブロックに捕まりまくるから僕にトス上がる回数増えるし……。
僕が前衛に出た時は、トスを上げる時フェイントとか使ってなんとか点稼いだけど…。
3セット目はもう死んだとおもった……。何があったかよく覚えてない……。
そう考えると、試合終わったばっかだというのに走る体力がまだ残っている西谷は信じられない。
貴「……僕、さぁっ……。」
未だ呼吸が整わない中、僕の周りでくるくると回りながら煽ってくる西谷に声をかけた。
西谷「なんだー?」
しかし止まりませず、呑気にこちらを見ず走り回る西谷。
…側からみれば、シュールだろうなぁ…そんなことを悟りながら、言葉の続きを西谷へ言った。
貴「…西谷がっ、違うチームじゃなくて良かったよ………。今までも、これからもっ……。」
あー、天井の光が眩しい、と、最後にそう付け加え、目を腕で覆った。
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雨智よゐ(プロフ) - ゆきとさん» コメントありがとうございます、そう言っていただけると嬉しいです!! (2022年1月18日 22時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきと - 西谷 カッコイイ✨ (2021年12月13日 18時) (レス) id: fa3fd2ad4b (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - 猫築かなめさん» そう言っていただき、嬉しい限りです!応援ありがとうございます!! (2021年2月5日 19時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
雨智よゐ(プロフ) - 無気力もどきさん» ありがとうございます!その言葉が、とても嬉しいです!続編を近々公開致しますので、もうしばらくお待ちください…。 (2021年2月5日 19時) (レス) id: 6395fe5fe1 (このIDを非表示/違反報告)
猫築かなめ - 面白いです!これからも頑張ってください! (2021年2月5日 18時) (レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨智よゐ | 作成日時:2021年1月10日 11時